お父さんのための妊娠・出産

お父さんのための妊娠・出産

妊娠・出産 格言集

by きくちさかえ


妊娠中にはいろいろなことがあります。肉体的にも、精神的にもマイナートラブル はよくあること。
前期、中期にはからだも健康で、何でもできたのに、後期になってから急にむくみ が出る人がいます。むくみは、腎臓の機能が低下していることから起こりますが、その要因となるのは疲れやストレスなどが多いもの。病的なむくみになる前に、しばしの休息を。あれもこれもしておかないと、回り道をしてなんとかやりくりしたい気持ちはわかりますが、とにかくひとまず休んだほうが得策。心とからだを安静に。




現代は科学万能合理主義バリバリの時代。何ごとも計画をたてて、目的を遂行していくのが、かしこい生き方と多くの人が思っている。妊娠も計画的に。「できちゃった結婚」なんて無計画は、ちょっと恥ずかしい。何もかも計画的だから、出産場所や方法も細かく計画を練り、予定日ちょうどに、平均的な時間で、安産したい。そう思っている妊婦は、数限り無くいるはず。
しかし。
何ごともそううまくは事は進まない。なんせ、妊娠、出産、育児は自然なこと。言ってみれば水モノ。だいたい子どもという存在が、自然=ワイルドなのだから、親の小さい頭で考えるような計画にあてはまるはずがないのだ。たとえば、妊娠中頃までいたって健康だった妊婦が、いきなり後期になって、むくみが出て、自然分娩できなくなったり。近所のクリニックで自然なお産をしようと思っていたのに、胎児の成長が遅く、遠くの大学病院でのお産になってしまったり。
まあ、いろんなことがあるのが、妊娠、出産、育児というもの。思いどおりに進まない、ということを頭に入れておこう。




世の中には、「母性は女の本能だ」とか、「母の愛情は子に注ぐ。ああ、うつくしき」なんていっている人が、まだいるかもしれない。そんな人種は「従軍慰安婦はわが国には存在しなかった」と言っているような、救いようのない時代遅れ人なのだ。
母と子の見えないきずなが、うつくしいなんて言って褒めていると、いつまでも母が子を離さないようになってしまうかもしれない。母と呼ばれる女は、母親であることのみにアイデンティティを見い出し、子に執着する。今は、おなかの中で母と胎児をつなげている、そのきずなというヒモは、子が大きくなっていくうちに、次第にやっかいな存在になり、母子の癒着が子の成長のじゃまになる、というオソロシイ格言。




これは比喩ではなくて、文字どうりお産の格言。
妊娠中には、いろいろな心配事が次々に起こってくる。つわりで食べられなくなれば心配し、中期におなかが張れば不安になり、早く生まれてこいと期待して、予定日を過ぎれば、一生生まれてこないのでは?とハラハラドキドキ。
子どもを持つということは、常にそんな不安がつきまとうもの。まあ、しかし、赤ちゃんは生まれてくる。不安になって騒げば騒ぐほど、「妊娠中はあんなに心配していたのに」と周りがあきれるほど、けっこうあっさり生まれてくるもの。しかし、親としては過去に自分がどれだけ心配し、神経を使っていたことなど、すぐ忘れてしまって、また育児の心配が始まる。
子育てっていうものは、まっ、そんなことの連続であります。




妊娠するとおなかの中の赤ちゃんの分も食べなさいと言われたのは、遠く日本の戦前の時代。時は、飽食時代の現代。
ふだんから栄養いっぱい食べている今の妊婦は、妊娠したからと言って、さらにふたり分も食べれば、デブになるだけ。
からだによくないことしかり。




胎児は、おなかの中で個体発生をしながら、系統発生を繰り返している。秋の夜長にそれを思いだすのも一考二つの細胞が合体してムクムク成長して、人間ができ上がるわけだけれど、それって生物が発生して、背骨ができて魚になって、手足ができて爬虫類になって、水から上がってサルになり、さらに人間になるという系統発生をなぞってもいるのだ。

最近の心理学では、人間の細胞はどこかでそうした系統発生を記憶しているのではないかと言われている。何かに包まれていたいとか、海にあこがれを抱いたりといった人間の深遠な欲望というのは、そうした生命の記憶なのではないかとも言われている。
胎児はたったの10ケ月で生まれてくるけれど、胎児の時間というのは、もしかしたら35億年のそうした系統発生の長い長い時間が流れているのかもしれない。そんな、悠久の時間に思いを馳せるのもいいかも。




医療施設での健診について、出産のときの処置について、知りたいけれども、ドクターにはなんとなく聞き辛い。
健診では何の検査をして、いくらかかっているのか。
出産では、どのようなときに陣痛促進剤を使い、どのようなときに会陰切開をするのかなど、知っておきたいことはたくさんある。 なんとなく聞き辛いから知らないままでいると、「え!?こんなはずじゃなかったあ〜」ということになりかねない。
知りたいことは、ちゃんと聞いておこう。
医師が忙しそうなら、外来の助産婦に聞いてみよう!


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