ちょっと意外かもしれませんが、胎盤が完全に出来上がるのは妊娠12週頃。
それまでおなかの中の小さな赤ちゃんは、卵黄ノウという袋から栄養をもらっています。妊娠５週頃から、子宮内のじゅ毛組織がしっかりと子宮壁に根を下ろし、胎盤が形成されはじめると、臍帯（へその緒）になる組織が発達していきます。

妊娠12週頃には立派な胎盤が出来て、催奇性物質はほとんど通過しなくなります。

その後、赤ちゃんは胎盤を通して酸素と栄養をもらい、再び胎盤に血液が戻る間ときには、赤ちゃんから出た二酸化炭素や老廃物を運びます。
その老廃物はお母さんの血液に流れ込み、腎臓によってろ過され排泄されます。赤ちゃんとお母さんの血液は混ざることなく、胎盤内の細胞膜で栄養素の交換やガス交換が行われます。

胎盤を１日に通過する血流量は、妊娠４か月で27.5ml、出産直前には330mlにもなります。