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お産のための中医学





お産の専門家へ:もっと知りたい中医学
babycom講座などに参加し、「中医学をもっと詳しく知りたい」と思っている専門家の方に、一歩進んだ情報をお届けします。

その1 中医学の学び方
■独学を成功させるコツは? ■できるだけ多くの専門家から学ぶ 
■実践の中で、理論を覚える



独学を成功させるコツは?

何かを勉強するなら、学校に行くのが一番! そう考える方は多いと思います。けれど、中医学を学べる学校は、日本にはまだまだ少ないのが現状です。特に、「仕事をしながら通える学校」となると、かなり範囲が狭くなってしまいます。中医学の専門家を目指すわけではなく、あくまでお産のケア方法のひとつとして中医学を学びたい、という場合にはなおさらでしょう。その場合はやはり、学校に通うより独学、ということになると思います。

独学といっても、方法はさまざまです。中医学の場合、いきなり教科書から入ってしまうと、「読んだだけでは、何がどう役立つのかさっぱり分からない」ということになりがちです。かといって、対処法だけを覚えても、「効く人とそうでない人がいるのは、なぜ?」という問題に突き当たってしまいます。
そういうときは、やはり、信頼できる誰かに教えてもらうのが、いちばんだと思います。その「誰か」を探すのが、独学成功のコツといえるかもしれません。



できるだけ多くの専門家から学ぶ

最近では、中医学の専門家や薬局、企業などが、気軽に参加できるセミナーを開催するケースも増えてきました。そういったセミナーに参加して、自分の「師匠」をみつけた方もいます。また、中医学の診察を受け、自分の体について説明してもらうことで、中医学理論が分かるようになり、独学のきっかけがつかめたという方もいます。医療従事者の場合は、中医学の専門家と組んで症例検討会などを行ううちに、中医理論がだんだん分かるようになってきた、という方も多いようです。

いろいろなきっかけがあると思いますが、私がおすすめしたいのは、まず「できるだけ多くの専門家から話を聞くこと」です。というのも、ベースとなる中医理論は同じであっても、その解釈は案外、人によって違ってくるからです。また、処方の組み立て方や、ツボの使い方も、かなり幅があるものです。

個人的な話になりますが、私は中医学の専門家に取材し、それを記事としてまとめるという仕事を何年も続けてきました。日本で活躍する中医師、中国で診療を行う中医師、中国留学で中医学を学んだ日本人医師や鍼灸師、薬剤師など、いろいろな経験・立場の方に会い、さままなことを教わりました。最初は、「A先生とB先生の言うことが違うのはなぜ?」とパニックになったりもしましたが、そのうち、その「違い」をおもしろく感じるようになりました。
もし1人の師匠について勉強していたら、「ああ、A先生はこの理論をこう解釈しているのだな」とか、「B先生の話は、基本からかなり離れてはいるけれど、でもおもしろい!」といった発見は、なかったかもしれないと思っています。

多くの専門家の話を聞くと、いろいろな方向から中医理論を解釈できるようになるので、思い込みや間違いの防止になります。また、ケア方法の選択肢を増やすことにもつながりますので、臨床に携わる方には、特におすすめです。



実践の中で、理論を覚える

中医学を臨床の場で活かすためには、やはり、理論を学ぶことがたいせつです。しかし、必ずしも、「陰陽(いんよう)とは何か」「五行学説(ごぎょうがくせつ)とは?」というところからスタートする必要はないように思います。

まずは、妊娠中のトラブルの中で、「これだけは」というテーマを決めてみるのも、いいかもしれません。たとえばむくみひとつをとっても、人によって、そのときの体の状態によって、あるいは季節によって、症状の現われ方が微妙に違うことを知り、それぞれのメカニズムと対処法を徹底的に勉強してみます。そうすると、おのずと「陰陽」や「五行」も知りたい!と思う気持ちになるはず。そこからが、教科書の出番ではないかと思います。

記 2006.4

お産のための中医学
Traditional Chinese Medicine&Birth

by 高島系子(たかしま・けいこ)

中医学ライター。10年以上にわたり、国内 外で中医学に関する取材を続け、女性誌・専門誌等に執筆。99年に「妊娠・出産に関わる人々と中医学をつなげる活動(TCM+Bプロジェクト)」をスタート、マタニティケアを得意とする中医師、鍼灸師、薬剤師のネットワー ク作りを行っている。

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