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シックハウス対策


家を建てることになったとき。子ども部屋を新しくリフォームすることになったとき。さてどこへ頼めばいいか?悩むところです。安いところ、自分の好みなどいろいろ選択するものさしはありますが、やっぱり一番大切なのは家族が安心して安全に暮らせる家を建ててくれる、というのが第一条件ではないでしょうか。

そんな中、今一番心配なのが、子供たちのアレルギーや化学物質過敏症の原因とも言われているシックハウスです。

国が定めた建築基準法にあるシックハウス対策については、
ホルムアルデヒドなど原因と対策がはっきりしているものに関しては整ってきたと言えるでしょう。ただ、ホルムアルデヒド以外の物質については、どの材料からどのように出てくるか、どう対策をとったらいいのかなどがわかってきたのはここ1、2年のこと。材料メーカーが対応できるようになったのもごく最近です。国の規制や業界の自主規制はあるものの、すべての建築業者にそれが完璧に遂行されているかどうかは疑問が残ります。

では、家に住む側である私たちはどうすればいいのか?
最も発症しやすいタイミングとなる入居時の心掛まえは?

これらは最低知っておきたい自衛知識となりそうです。今回は、そのあたりのお話をセキスイハイムの林さんに伺いました。

安全な“ものさし”は?

発症のきっかけナンバーワンは「入居」。そのときできる自衛策は?


取材協力:積水化学工業(株)住宅カンパニー


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私たちができるシックハウス対策
 
安全な“ものさし”は?
 シックハウスの被害者とならないために、私たちにできることとしてはどんなことがあるのでしょうか?

「ひとつには、自宅を新築、リフォームすることになったとき、シックハウス対策をきちんととっている住宅メーカーや工務店を選ぶことです。住宅業界のシックハウス対策のシステムをきちんと把握しているかどうかが判断の目安となるでしょう。

例えば、日本農林規格(JAS)や日本工業規格(JIS)がとっている木材のホルムアルデヒド放出量の表示システムなどに関する質問にきちんと答えられるかどうか、確認してみるのもいいと思います」



そのためには私たち自身も多少の勉強をすることが必要そうですね。しかし、シックハウス対策やそれ以外の安全面、耐久性などの対策がちゃんとされているかどうか、素人ではなかなか判断が難しいと思うのですが?

「そうですね。建物の構造や性能などは専門家ではないと正しい判断はつきません。そのための対策として、『住宅性能表示制度※』というルールを国土交通省が2000年から導入しました。

住宅の性能の正しい確認は、発注する側の一般消費者にはとても難しいこと。だから住宅会社と家を建てる側の間に立つ、第三者的な専門機関が、住宅の性能評価・検査を行うという新しい制度です。
現在、国土交通省は新築戸建て住宅については20項目、共同住宅は30項目に表示項目を決めています」



項目は具体的にはどんなものがあるのですか?

「シックハウス対策、省エネルギー対策、構造安定性、火災安全性、配管のメンテナンスのしやすさ、遮音対策、窓の面積、柱や土台などの耐久性、バリアフリー対策など。
それらが等級で表示されています」



それらが住宅購入前の判断材料のひとつになるのですね。同じ等級でレベル表示されているなら、複数の住宅と比較検討しやすそうです。シックハウス対策はどういう評価が行われているのですか?

「ホルムアルデヒドの発生源のひとつである木質建材の使用状況や、換気設備を評価しています。
また、別途費用がかかりますが、家を建てた後の化学物質の濃度を測定することもできます」




今、すべての住宅はその表示を受けているのですか?

「いいえ、これは任意の制度ですから希望する方のみが対象となります。評価は国土交通大臣指定の専門の機関がしています。
設計が終わった段階で審査を受ける『設計住宅性能評価書』と、工事中の検査も含めて建築段階で審査を受ける『建設住宅性能評価書』の両方があるのですが、あわせると10〜20万円程度の費用がかかります。

ただ、建設評価を受けた住宅に万が一、トラブルが発生した場合は『指定住宅紛争処理機関』が間に入って紛争処理に当たってくれるというメリットもあります」



自分でお金を出して調べなくてはならないのですね。

「住宅の設計→設計住宅性能評価→建築請負契約→建築→建設住宅性能評価→引渡、という流れになるので、通常は建築請負費用に含まれている設計費用が、契約前に別途必要になる場合もあります。
複数の住宅会社で比較するためには設計費用と評価の費用が多くかかることになります」



住宅メーカーによっては独自の評価がプラスされているようですが。



セキスイハイムの
邸別性能提示システム
「最近は各住宅メーカーが独自の表示システムを導入する動きも出ています。例えば、セキスイハイムでは竣工時に住宅性能表示制度で定められているホルムアルデヒドの他、トルエン・キシレンの濃度を測定し、当社のガイドライン以下であることを確認して提示しています。このシックハウス対策プラス、床の遮音性能、気密性能、耐震性能、省エネルギー性能の合わせて6つの邸別性能提示システムを導入しています。

詳しくはセキスイハイムのホームページにもありますから、興味のある方はご覧いただければ参考になると思います」






発症のきっかけナンバーワンは「入居」。そのときできる自衛策は?

この性能表示制度も、シックハウス対策の一つとなりそうですね。
あとは過去の施工例を見せてもらったり、すでに家を建てた人の話を聞いてみるのも参考になりそうです。 家を建ててからのシックハウス対策は何かありますか?

「24時間換気システムの運転はもちろんですが、入居直後はこまめな窓開け換気も心がけることです。

ホルムアルデヒド以外のトルエン、キシレンといった化学物質は揮発しやすく、換気をすることでどんどん抜けてゆきます。すべての窓やドアを開け放して風を通すようにしてください。収納なども忘れずに。特に気温が高くなると揮発する量も増えますから、最初のひと夏はこまめに窓開け換気をするようにしましょう。だいたい半年で揮発量が低下します。

さらに安全を見るのであれば、竣工後半年経ってから入居すると安心でしょう。もちろんその間も換気システムの運転は必要です。他の化学物質が塗装など建材の表面から出てくるのに対し、ホルムアルデヒドは材料内部からも出てくるので、抜けるまでには1〜2年かかりますから」



具体的にはどういう方法で換気をすればいいのですか?

「一つの窓を開けても風の通りはあまりよくなりません。2ケ所以上の窓を開けるようにすること。
1階の窓と2階の窓を同時に開けるとよく風が通りますよ。あとはレースのカーテンが風通しの邪魔になっている場合もありますから、換気時にはカーテンもしっかり開け放つことです。

外からの視線が気になるようでしたらブラインドにしたり、外側にすだれやよしずを下げるのもいいですよ」



入居してからはとにかく換気、というのが不可欠のようです。

ここまで話を聞いていると、今は「化学物質のない健康な家」というのはあたりまえのことではなく、黙っていては手に入らないのだということがわかりました。
シックハウス対策がまだ国の“規制”レベルに無い以上、私たちが積極的に対策法を探って選び取ることが不可欠なようです。そのためには「シックハウス対策をとりたい」という声を、住宅会社や国に対してはっきりと伝えることが大切であることがわかりました。また、シックスクールが問題になっている今、学校やその他の教育機関に対してもそうした声を届けることは重要です。

化学物質やその他のアレルゲンに対して感受性が高い子供たちのために、「化学物質のない健康な家や学校」があたりまえのものとなるまで、親である私たちは機会があるごとにそうした声をあげ続けたいものです。


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