はろるどのふしぎなぼうけん
クロケット・ジョンソン/作 岸田衿子/訳
文化出版局 ¥897-
生まれてはじめて、大きな模造紙を目の前にした
子どもの様子を見るのは楽しい。
手には自分で選んだ一本のクレヨン。
自分が描いた線に、驚いて言葉をなくす子。
「おおーっ!!」と叫びつづける子。
はじめは、すみに小さく描いていた子も、自分の世界に入ると、
少しずつ大きく描くようになり、見ている親を驚かせる。
そんな時は、できるだけ声をかけないで、そっと観察してみよう。
「ごはんだよ」とか、「これ片付けてないじゃない」とか、
現実の世界に、引き戻さずにいてあげよう。
白い紙は、子どもたちのまだ見ぬ世界。
クレヨンは、そこを歩き始めた自分だ。
どんなふうに歩こうか・・・
クレヨンは迷いながら、ぐるぐる回りながら、
時には爆発しながら、冒険していくのだ。
壁に、クレヨンで絵を描き始めた はろるど。
いつしか、その絵は、想像を超えてしまう。
はろるどは、町を歩き、丘もひとまたぎ。
海を歩きながら、舟をうかばせ、鯨を泳がせ、
飛行機にぶつかりそうになり、岩をよじのぼり・・・。
私が好きなのは、線路わきに花を描くはろるど。
みんな、窓から花のある景色を眺めるのが好きなんだよね。
でも、いつか現実に・・・そう、家に帰りたくなるんだ。
はろるどは、自分の部屋のドアを描きはじめる・・・。
同社刊のシリーズ
「はろるどとむらさきのくれよん」
「はろるどまほうのくにへ」
「はろるどのABC」
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