子育てにやさしい家と暮らし-4
私たちができるシックハウス対策家を建てることになったとき。子ども部屋を新しくリフォームすることになったとき。さてどこへ頼めばいいか?悩むところです。安いところ、自分の好みなどいろいろ選択するものさしはありますが、やっぱり一番大切なのは家族が安心して安全に暮らせる家を建ててくれる、というのが第一条件ではないでしょうか。
そんな中、今一番心配なのが、子どもたちのアレルギーや化学物質過敏症の原因とも言われているシックハウスです。
国が定めた建築基準法にあるシックハウス対策については、ホルムアルデヒドなど原因と対策がはっきりしているものに関しては整ってきたと言えるでしょう。ただ、ホルムアルデヒド以外の物質については、どの材料からどのように出てくるか、どう対策をとったらいいのかなどがわかってきたのはここ1、2年のこと。材料メーカーが対応できるようになったのもごく最近です。国の規制や業界の自主規制はあるものの、すべての建築業者にそれが完璧に遂行されているかどうかは疑問が残ります。
では、家に住む側である私たちはどうすればいいのか?
最も発症しやすいタイミングとなる入居時の心掛まえは?
これらは最低知っておきたい自衛知識となりそうです。今回は、そのあたりのお話をセキスイハイムの林さんに伺いました。
「ひとつには、自宅を新築、リフォームすることになったとき、シックハウス対策をきちんととっている住宅メーカーや工務店を選ぶことです。住宅業界のシックハウス対策のシステムをきちんと把握しているかどうかが判断の目安となるでしょう。
「そうですね。建物の構造や性能などは専門家ではないと正しい判断はつきません。そのための対策として、『住宅性能表示制度※』というルールを国土交通省が2000年から導入しました。
「シックハウス対策、省エネルギー対策、構造安定性、火災安全性、配管のメンテナンスのしやすさ、遮音対策、窓の面積、柱や土台などの耐久性、バリアフリー対策など。それらが等級で表示されています」
「ホルムアルデヒドの発生源のひとつである木質建材の使用状況や、換気設備を評価しています。また、別途費用がかかりますが、家を建てた後の化学物質の濃度を測定することもできます」
「いいえ、これは任意の制度ですから希望する方のみが対象となります。評価は国土交通大臣指定の専門の機関がしています。
「住宅の設計→設計住宅性能評価→建築請負契約→建築→建設住宅性能評価→引渡、という流れになるので、通常は建築請負費用に含まれている設計費用が、契約前に別途必要になる場合もあります。
「最近は各住宅メーカーが独自の表示システムを導入する動きも出ています。例えば、セキスイハイムでは竣工時に住宅性能表示制度で定められているホルムアルデヒドの他、トルエン・キシレンの濃度を測定し、当社のガイドライン以下であることを確認して提示しています。このシックハウス対策プラス、床の遮音性能、気密性能、耐震性能、省エネルギー性能の合わせて6つの邸別性能提示システムを導入しています。
「24時間換気システムの運転はもちろんですが、入居直後はこまめな窓開け換気も心がけることです。
ホルムアルデヒド以外のトルエン、キシレンといった化学物質は揮発しやすく、換気をすることでどんどん抜けてゆきます。すべての窓やドアを開け放して風を通すようにしてください。収納なども忘れずに。特に気温が高くなると揮発する量も増えますから、最初のひと夏はこまめに窓開け換気をするようにしましょう。だいたい半年で揮発量が低下します。
さらに安全を見るのであれば、竣工後半年経ってから入居すると安心でしょう。もちろんその間も換気システムの運転は必要です。他の化学物質が塗装など建材の表面から出てくるのに対し、ホルムアルデヒドは材料内部からも出てくるので、抜けるまでには1〜2年かかりますから」
「一つの窓を開けても風の通りはあまりよくなりません。2ケ所以上の窓を開けるようにすること。| あわせて読みたい |
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