赤ちゃん体温計
......「予測式電子体温計」には誤差もある
......耳式体温計のメリット・デメリット
......水銀体温計も1つは必要
「予測式電子体温計」には誤差もある
正確な体温を測るためには、5分〜10分の時間が必要ですが、動きたがる赤ちゃんを長い時間拘束するのはかなり難しいこと。
その点、予測式電子体温計は、44秒〜1分で測れてとても便利です。価格も手ごろなので、ふだんの健康管理用には重宝。
ただ、このタイプの体温計は、実測ではなく、コンピュータで予測した体温を表示するため、多少の誤差が生じる場合があります。そのため、熱がありそうなときや、異常な数値が出てしまった場合は、何度か測り直してみることが必要です。また、長く測ることで実測できるものもあります。
形は、ふつうの体温計のようなスティック型は、赤ちゃんが厚着をしている季節は少々測りづらいので、赤ちゃんのわきの下にぴったりとフィットするタイプ(「チビオン」など)や、スティック状でも先がくにゃりと曲がるタイプ(「けんおんくん」など)が便利。また、おしゃぶりと同じ形をしたユニークな体温計もあります。
耳式体温計のメリット、デメリット
最近話題の耳式体温計。仕組みは、鼓膜から放射されている赤外線をセンサーでとらえ、マイクロコンピュータで演算して温度を算出する、というもの。たったの1秒で体温が測れる画期的な商品ですが、欠点もあります。まず、体温を正確に測るのがなかなか難しいということ。プローブ(計測部)を耳に当てる角度、耳の中の汚れなどによって、数値が違ってしまったり、エラーが出てしまったりします。
1秒なので、何度でも測ればよさそうなものですが、あまり続けて測るとよけい誤差が出やすくなります。
とはいえ、ぐずっているときや寝ているときでも楽に検温できるのは、耳式体温計だけ。慣れれば上手に使えるようになりますし、毎朝忙しい時間に子どもの検温をしなければいけない保育園ママにとっては、やはり重宝な代物。元気なときは耳式、熱がありそうなときは他の体温計と併用するなどして使いこなしているお母さんが多いようです。
なお、体温は、わきの下、舌下、肛門、鼓膜など、測る部位によって微妙に温度が違います。鼓膜付近は、わきの下より高い場合が多いので、使い始めは何日か続けて測り、「鼓膜付近の平熱」を知っておく必要があります。
どのメーカーを選ぶかは迷うところですが、各社ともそれぞれいい点、悪い点があり、一概には比べられません。耳の形との相性もありますので、電器店などに置いてあるサンプルで試してから購入するといいでしょう。
水銀体温計も1つは必要
体温計の中で、もっとも信頼できるのは、やはり昔ながらの水銀体温計。高熱が続くときなどは、やはりできるだけ正確な体温を測り、病状を把握することが大切なので、1本は持っていたいもの。
価格も1000円以下と、体温計の中では最も安価です。5分以上脇の下にはさんでおかなくてはいけないため、毎日の検温に適さないかもしれませんが、病気で元気がないときや、ぐっすり眠っているときなら、5分の検温もそう長くは感じないはず。
ただし、水銀の体温計も、わきの下に密着していないときちんと測れません。いざというときのために、“練習”はしておいたほうがいいでしょう。
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