進めば道は開けるものです
わたしは32歳、二児の母です。
今年5月に次男を出産後、9月から復職しました。 長男のとき、1年間の育児休暇をとったのですが、休暇明けは元の部署には戻れませんでした。今まで積み上げてきた人間関係や、仕事のノウハウ等を不意にしてしまった事を悔やみ、どうして元に戻してもらえないのか会社を恨みました。人事の言い分は「1年も一人分のポストを開けて仕事は出来ない。仮に人員補充無しでその職場が回ったのならもっと人員を必要としている部署に配置する」ということでした。 心中穏やかではありませんでしたが、気持ちを切り替えて新しい職場で、小さい子どもを保育園に預けて働くことへの理解と協力を求める一方仕事の面では質のいい仕事をしようと自分なりに努力してきました。でも、子どもは保育園に通いはじめの一年間病気ばかりしていましたし、職場の方には随分フォローしてもらいました。職場の方はそれぞれ個人の事情を持っています。だからこそ各々が言葉に出して周囲に働きかける事で協力し合える関係を作れるのだと思います。変な遠慮をしていては長続きしません。遠慮より、感謝の念の方が周囲の協力を得られるのだと言うことに気づきました。
そうして2年、気持ちよく仕事のできる環境が出来て二人目を妊娠しました。計画通りの妊娠だったのですが、育休の期間については悩みました。 子どものことを考えると1年間の育休をとるのが一番とは思いましたが、休み明けに別の部署になって、新しい職場でまた一からスタートしなければならない煩わしさを考え、今回は元の職場に戻れるタイミングで復職しようと思いました。上司とも相談し、人事の前例から9月で復職することにしたのです。 ところがまた元の部署には戻れないといわれました。話が違うと上司や人事に訴えてみましたが、話になりませんでした。こんなことなら1年間育休をとればよかったと後悔しましたが、9月の復職に向けて準備もしていたので今更休暇の延長もできず、半分やけくそで復職しました。結果から言うと、進めば道は開けるものです。わたしの復帰先は3年前の元々の職場と同じ部でした。今の職場の方は気心も知れていて、わたしの復職を喜んで、応援してくれています。
Working Motherであり続けようとすると、男性ではけして直面しない困難や試練を経験します。わたしの周囲でもそれで職場を去っていった人が何人も居ます。その人たちの無念さは痛いほどわかります。でも、今問題に直面して退職を迷っている人が居たら、負けないでがんばってほしい！何とか仕事を続ける方向で動いてみてください。同じ立場で物を言う人が一人でも多く居てくれることがわたしを勇気づけてくれるのです。
（まき/1998/11）
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