working father 働く母親はワーキングマザー。しかし働く父親をワーキングファーザーと呼ばないのは、なぜか?
babycom Working Father では、子育てに「協力」するだけでなく、積極的に子育てしたいと考える父親を「ワーキングファーザー」と定義して、男の育児参加について考えていきたい。




   ................子どもができないかも・・・
   ................出産前夜
   ................いざ!育児休暇

  男性の育児と保育について
   ................はじめに
   ................男性の育児


子どもができないかも・・・ 

僕は西宮市始まって以来、初めての男性の保母職として採用されました。仕事は障害者の方の授産施設だったのですが、とにかく保母職でした。そして同じ西宮市の保母として働く妻と就職して2年目に結婚しました。僕は23歳でした。回りにはあまりに早い結婚に「できちゃった結婚」と思われていましたが、妻とは大学時代からのつきあいだったのです。しばらくは、とっても楽しく2人で遊び回っていました。 まだ子どもは作らないと思っていました。
そして28歳ぐらいに「そろそろいいかな・・・」という何となく二人が思い始めました。そんなときに妻が少し体調が悪いと言うことで、産婦人科に行き検査を受けることになりました。結果的には「奥さんは妊娠しにくい体質です」という衝撃的なことを言われました。
あまりに予想もしなかった事態に、一瞬言葉を失いました。「保父さんと保母さんのカップルに子どもができないなんて、皮肉なことやなぁー。」と思いました。
しかしこればかりはどうしようもありません。また僕以上にに妻はもっとショックを受けていたようです。こんな時僕ははあまり何もできませんでした。変に慰めるのも、妻によけい気を使わすようでなかなかいい言葉が出てきませんでした。けど気を取り直して「まあ、これからずーと二人で生きていこう」という決心をして、それを妻に伝えました。それはそれで結構楽しい生活のような気もしました。ある程度決心が固まったその時に、なんと妻の妊娠がわかったのです。

「えっ、まさか・・・」あのお医者さんが言っていたことは一体全体なんだったのか?あまりのタイミングの良さに「誤診だったのでは・・・」と疑ってしまいました。あきらめていただけに僕も妻も非常に喜びました。またに「棚ぼた」です。その喜びの大きさが、妊娠そして出産、育児と続く一連のプロセスに僕自身が大きく関わる、非常に高いモチベーションのきっかけになったように思います。





初めての育児休暇.............出産前夜


妊娠中は初めてのことなので、とても気を使いました。人生で一番妻に優しかったような気がします。そしていよいよ出産。妊娠がわかったときから、妻と相談して(僕が見たかったからですが・・・)立ち会い出産を予定していました。産婦人科も立ち会い出産が可能なところと言うことで探しました。
そして臨月を迎え、早朝の5:00ぐらいに破水。あわてて産婦人科に駆け込みました。さあ、そこからです。妻は微弱陣痛で、少し陣痛が来てまた収まってまた陣痛で・・・、それを永遠に繰り返すのみでなかなか分娩できるほどにはなりません。その間ずーと一緒にいたのですが、ついにそのまま2日たちました。3日目に先生が「羊水も濁ってきたし、陣痛促進剤を使います」といわれました。

二人ともふらふらで、もうなんでもいいから早くこの状態から抜け出したい、という気持ちが強くあっ たので使ってもらうことにしました。そしていよいよ分娩。とってもエキサイティングな経験でした!そして感動的でした。赤ちゃんが出てきて、妻よりさきに抱っこさせてもらいました。3410グラムの男の子です。

僕の大好きな司馬遼太郎さんが、その出産の少し前に亡くなりました。司馬遼太郎さんの一字をもらい「遼介(りょうすけ)」と名付けました。

(小崎 恭弘)






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