なんにかわるかな?
パット・ハッチンス/作 ほるぷ出版
男の子と女の子、二人のヨ-ロッパ風の人形が立っているそばには、様々な形の木のつみき。積んで、組んで、積み木は家に。
火事になって、つみきは消防自動車に。
水が海になり、積み木は船に・・・。
人形たちがつくるお話は、次々に展開していく。
「どうしたら子どもが積み木で遊ぶようになるの?」と時々聞かれるんだけど、
他のおもちゃを早くから与えすぎなければ、簡単なこと。次々におもちゃをうつり、落ち着いて遊べない子どもは、たくさんのおもちゃに混乱している状態・・・という一因もあるように思う。
長方形のつみき、ひとつが携帯電話になり、さっきケンカした友だちに「ごめんね」が言えたり、包丁になってごちそうができたり、
クッキ-になってお腹を満たす・・・。
想像の世界で思いきり遊ぶ体験をした子どもは、何もないところへ行った時、(例えば旅行とか)ゲ−ムがなくても、退屈なんかしないんだよ。
(文;森 ひろえ)