ねむいよねむいよ
長新太/作 こぐま社
妊娠中って、いつも眠い。
起きて少し食べ、つわりがおさまるとまた眠い。
電車の中でも、人と話をしていても、歩いていても、とにかく眠い。
赤ちゃんが生まれても、ぐっすり眠る余裕なんてちっともないから、
まだまだ眠い。ずっーと眠い。
何が起こっても「スースースー」 眠り続けるふくろうの子どもを見ると、
ああ、無理しなくてもいいんだなあ〜、寝ればいいんだあ〜と思えてしまう。
おすわりができるようになると、
「ねぼすけの フクロウのこどもが きから コトンとおちました」
”コトン”で赤ちゃんを両手で転がすようにすると、ケケケと笑い、
1歳の頃には、自分から転がるようになった。
あのつわりの時期、いつも枕元にあったこの絵本。
今では「フクロウしゃんのコトンの絵本読んで。チョーシンタ作。」
と子どもが持ってくる。
(文;森 ひろえ)