快適な妊娠生活、そして出産・育児に備えて、今のうちに体を整えておきたい…。
そう願うプレマタニティのために、東洋医学の知恵に基づいた季節ごとの養生法、体のバランスを整える食生活、ストレスのコントロール方法などを伝授します。


東洋医学の知恵袋-3

梅雨〜夏は、
水分のとり過ぎに注意


人にはそれぞれ、得意な季節、不得意な季節というのがあるようだ。「梅雨時になると、いつも胃腸の調子が悪くなる」という人がいるかと思えば、「私は冷え性だし、かぜもよくひくから」と、冬を毛嫌いする人もいる。また、自分では気がついていなくても、体調を崩すのは毎年決まった時期、ということは多い。
どうしてなのか。それは、苦手な季節と、自分の体質とに、なんらかの共通点があるからじゃないだろうか。

たとえば、ふだんから体が熱っぽくて、のどが渇きやすく、暑がり、という人は、たいてい夏が苦手だ。逆に、寒がりの人は冬が嫌いだし、夏も冷房を極端にイヤがる。
それから、梅雨時に調子が悪いのは、体の中に「よぶんな水分」がたまっているから。リウマチの人などは、関節の痛み具合で天気予報ができるというけれど、そうでなくても、雨が続くと、なんとなくだるくて、気分もすぐれないという人は、体内によぶんな水分がある証拠。おなかに耳を当てると、ポチャポチャ、グルグルと水音が聞こえるはずだ。



この「よぶんな水分」が体にたまる原因は、実にさまざま。湿気の多い環境に長年住むことも影響するし、水の飲みすぎや生ものの食べ過ぎなども原因になる。
個人差もあって、いいシゴトをする胃腸の持ち主は「よぶんな水分」もたまりにくい。逆に、胃腸の消化吸収力が弱い人が、のども渇いていないのに水を無理して飲むことは、病理物質の製造に励んでいるようなもの、といえる。
湿気が多く、ついつい冷たいものを飲み過ぎてしまう梅雨時〜夏。その上、蒸し暑くて胃腸はダウン気味、となれば、「よぶんな水分」がたまる条件は揃ったようなものだ。逆に、体に必要な潤いは、汗となってどんどん外に逃げてしまう。

では、体の中の「よぶんな水分」を排除し、必要な潤いを増やすには、どうすればいいのか。答えは、キュウリやトマト、冬瓜、ニガウリ、西瓜など、夏にとれる作物を食べること。夏の野菜や果物には、体のよぶんな水分を取り除く「利湿作用」と、いい水を増やしてくれる作用の両方が備わっているのだ。
自然というのは、本当によくできたものである。

by 高島系子 2000-2002

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東洋医学の知恵袋

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2.知っておきたい、妊娠中の花粉症対策

3.梅雨〜夏は、水分のとり過ぎにご注意

4.「冬仕様」の体に、負担をかけない

5.調味料を薬膳的に使い分けてみよう



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