マタニティのセルフケア

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マタニティのセルフケア-7 アロマでリラックス

おなかの赤ちゃんにもやさしい、自分でできるナチュラルケア法「マタニティのセルフケア」の7回目は「アロマ・テラピー」。

妊娠中のアロマの楽しみ方

妊娠中、産後に揃えたいオイルをはじめ、芳香浴やスプレー効果などエッセンシャル・オイルを、それぞれに楽しみながら、からだと心をリラックスさせてみましょう。

協力:志村季世恵 アロマ/粕谷恵(取材当時)癒しの森治療院・整体療術室



妊娠中のアロマの楽しみ方

アロマ・テラピーのエッセンシャル・オイルは、いろいろな使い方があります。それぞれに楽しみながら、からだと心をリラックスさせてみましょう。

香りを楽しむ芳香浴は、アロマ・ポットに入れたり、お風呂に入れたり。足湯、手湯などの部分浴も、エッセンシャル・オイルを入れるだけで、香りがただよい気分をリラックスさせることができます。また、スプレー水をつくって部屋にまいたり、ハンカチに一滴つけて持ち歩くことも。
今回は、そんな楽しみ方をいくつかご紹介します。


エッセンシャル・オイルは、とてもたくさん種類があります。その中から自分にあったものを選ぶのはなかなか難しいかもしれません。

エッセンシャル・オイル

オイルを選ぶ基準は、基本的には、自分が好きと感じられる香りであることです。いい匂いだと感じるものは、そのときの状態に合っていると考えられます。 妊娠中には、使ってはいけないエッセンシャル・オイルもあります。以下に紹介するものは、妊娠中も安心して使えるベーシックなエッセンシャル・オイル。これだけあれば、いろいろな場面で使えるでしょう。

妊娠中に使える
基本のエッセンシャル・オイル

ティートリー:消炎、免疫アップ

スイートオレンジ:気持ちを明るくする

ユーカリ(ラディアータ):殺菌、のどのトラブル、消炎

ラベンダー:リラックス、鎮静作用、殺菌、消炎、鎮痛効果
  ※ただし、流産を引き起こす可能性があるので、妊娠初期は禁止

スイートマジョラム:からだと心をあたためる、筋肉のこりをほぐす

*妊娠中これ以外のエッセンシャル・オイルを使う場合は、マタニティに詳しいアロマセラピストに相談を。



まずは、アロマ・ポットを使う芳香浴。アロマ・ポットは、水やお湯を入れたポットを下から蝋燭の火で焚くものや、電気であたためるものがあります。

蝋燭はアロマ・ポット専用の小ぶりのものが別売りされています。1本で4時間ほど使えますが、ずっと火をつけている必要はありません。長い時間焚いていても、次第に鼻が慣れていきますから、1時間も焚けば部屋は十分香りに満たされます。オイルを足しながら長い時間火をつけていると、オイルの種類によってはかえって気分が悪くなってしまうこともあるかもしれません。

オイルの分子は血液の中にも入りこめるほど、細かいと言われています。それが鼻から吸いこまれたり、肌からしみ込み、血液中に入ってからだ中をかけ巡り、からだの奥のほうまで届いていきます。



部屋の空気を浄化しいい匂いにするために、スプレー水をつくってまくのも効果的。来客前に香りづけをしたり、風邪がはやっているときには殺菌効果のあるものをまくこともできます。

スプレーは、すぐに使いきるのであれば水道水でもいいのですが、精製水(薬局にあります)を使えば、1週間くらいは保存できます。精製水をガラスのスプレー容器に入れて、そこにエッセンシャル・オイルを入れます。
ガラスの瓶が手に入りにくい場合には、プラスティックの化粧水用のボトルでもけっこうです。目安は100ccに3〜5滴くらい。エッセンシャル・オイルをブレンドする場合は、すべて合わせて5滴までとしてください。ブレンドは自分の好みで楽しんでみてください。強い香りがお好みの場合は、8滴くらいでもいいでしょう。容器は使うたびに降ってから、空気中に散布します。

つわりのときは、車の中の匂いが気になるときがありますが、自分の好きな香りのスプレーをあらかじめ用意しておくと、どこでも使えて便利です。



とはいえどこでも、シュッシュとスプレーをするわけにはいきませんから、そういう場合には自分の洋服にちょっとオイルをつける方法もあります。肌に直接つけられないので、洋服の裾や襟元に1滴つけるといいでしょう。ただし、オレンジやレモンなどは、服にシミを作ってしまうので避けたほうが無難。まず、ティッシュに落としてチェックしてから、挑戦してみてください。

つわりの方には、スイートオレンジがおすすめです。妊婦さんには、ペパーミントよりスイートオレンジのほうが人気があるようです。
オイルを1滴洋服につけてもいいですし、ティッシュやハンカチに1滴落として体温であたたまりそうなところに入れておいても。これなら電車に乗っているときにも、香りが漂ってきて楽しむことができます。
赤ちゃんがぐずって寝ないときは、ローマンカモミール、ラベンダ-をティッシュに1滴落とし、それを母親の胸元やウェストのあたりに忍ばせて赤ちゃんを抱くと、赤ちゃんがリラックスして案外早く眠ってくれます。この場合は、ローマンカモミールまたはラベンダ-をどちらかひとつだけ使ってください。

ベビーベットに1滴たらしてもいいのですが、赤ちゃんに直接かがせる必要はないので、足元に1滴。まちがっても赤ちゃんに直接つけないでください。



マッサージはオイルを使う量が多いので、芳香浴よりアロマ・テラピーの効果が得られます。

オイルは、ベースオイル10〜15ミリにエッセンス・オイル1滴の割合でつくります。3滴(3種類)入れる場合には30ミリのオイルになります。30ミリのオイルは1回では使いきれないので、冷蔵庫に保存します。2週間くらいで使いきるように。

オイルは顔には不適切。からだをマッサージするだけです。





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監修/医学博士・産婦人科医師(故)進 純郎先生(監修当時)葛飾赤十字産院院長


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