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新参者。IVFのステップについて教えてください。 れんげ  -- 2006/07/06 ..
始めまして。新参者です。

45歳、KLCで不妊治療を始めて数ヶ月。この年齢での自然妊娠は1%だと先生に言われましたが、それでも治療と平行して、数回はタイミングで挑戦させて欲しいとお願いしトライしてきました。しかし、数回リセットを重ねたので、これからは体外受精に進むことになりました。そこで、いったいどういう段階を、どういう方法で踏んで進むのかわからないので、質問させていただきました。

先生からは、生理が来たら3日目に来院るようにといわれました。その日から8日間薬を飲むということだけは分かっているのですが、採卵は数個できるんでしょうか?私は、薬など飲まずに自然に出来た卵子を1個だけ採卵して欲しいけど、年齢的に無理なんでしょうか?

夫は仕事の関係で、タイミングよく採精できないので、現在夫の精子を凍結保存してあります。私が採卵した時、凍結精子を解凍して、その時に移植するのか、それとも受精させた後再凍結して次周期に移植するのか、その時期が分からないんです。

今週、病院にいくことになっているのですが、その前に皆さんの知識をお借りして、理解しておきたいので、申し訳ありませんが、どなたかご経験者教えていただけますでしょうか?


ムーミンさん、参りました!   れんげ
過去ログに沢山カキコしてますよ〜。   ムーミン




 

   >>> ムーミンさん、参りました! れんげ   -- 2006/07/06..
 
ムーミンさん

始めまして。ムーミンさんの詳しいご説明に完全に参りました。とても勉強になり、と同時に分からないことがさらに増え、もっと知識を取り込まなくてはならないな、と思いました。本当にありがとうございました。

畑に卵が30個も出来ているのに、栄養が足りないがために死んで行くなんて、知りませんでした。最初から毎月たった1個だけの為に卵巣が頑張って、その一個を出させてくれるものだと思ってました。

私は、排卵誘発剤を使うということは、卵子が一度に多く取れるので、その分卵巣の中の卵子数が減っていくんだろうなと思ってました。だから、その分生理が上がってしまうのも早まるのかなと思ってました。でも、どうせ死ぬなら、栄養分を与えて死なずにさせたいですよね。これで、排卵誘発剤の意味が分かりました。

また、凍結精子については、フレッシュのよりかは運動率が下がってしまい、さらにそれを受精させて再度凍結するなんて、大丈夫かな〜と不安です。

とにもかくにも、初めてのことなので、不安だらけなんです。でも、ムーミンさんの詳しい情報に励まされました。ありがとうございました。

早くいい報告が出来ればと思っています。
 





   >>> 過去ログに沢山カキコしてますよ〜。 ムーミン   -- 2006/07/06..
 
>採卵は数個できるんでしょうか?

採卵数は下記です。
40〜44才平均数・・・・1.5個
45才以上の平均数・・・・1個

>私は、薬など飲まずに自然に出来た卵子を1個だけ採卵して欲しいけど、
>年齢的に無理なんでしょうか?

クロミッドを使用しないと早発LHサージが起りやすいので、クリニックが
診療してない時間に排卵してしまうリスクがあります。
高齢者はLHベースが高い場合があります。

下記は私が調べて理解していることですが

■卵巣機能が一般的な方の場合ですが、クロミッドを使用する意味について

卵巣には倉庫と畑があり、生理が始まると、倉庫から畑に約30個の卵が出てきます。卵は下垂体から栄養分をもらい成長しますが、下垂体から出る栄養分はそれ程多くありません。最初は小さいので全てが大きくなりますが、卵胞が大きくなるとその分だけ1個の栄養分が増えるので、だんだん不足し、卵は一つ二つ三つと死んでいきます。そして、最終的には1個しか生きないのです。個数で説明すると生理が始まったとき片方の卵巣で15個の卵胞があり、これが生理の3日目→10個、5日目→7個、7日目→5個、10日目→3個、12日目→2個、14日目→1個となります。(事実とは多少異なるが判り易くするため)

排卵誘発剤と下垂体から出る栄養分を増やす原理について。栄養分が増えれば卵胞は死なずに済み例えば10日目には卵が3個生きています(片方で)。そこから栄養分を追加すれば3個排卵できる可能性があり、7日目から栄養分を増やせば、5個が排卵まで行き着きます。
5日目から栄養分を追加すれば7個、3日目から栄養分を追加すれば10個になります。

排卵誘発剤には、クロミッドとHMG製剤の2つがありますが、卵胞発育の栄養分=排卵誘発剤です。
クロミッドは飲み終わった頃から栄養分が増えてきて、(生理周期に応じ、スタートする時期が重要)
HMG製剤は投与したらその日に栄養分が上がります。

●クロミッド+HMGの話です。
クロミッド+HMGは2通りの使われ方があります。
1)クロミッドで増やした栄養分では少し足りないため、HMGで補う場合(例:クロミッドで卵胞発育はあるが途中で止まり、排卵までいけない場合。または、クロミッドで10日目ぐらいから栄養分を増やすだけでは足りないのでHMGを少量追加して少し強くしようとする場合)です。
2)クロミッドで起こる副作用を消すためにHMGを投与する場合_クロミッドは内膜が薄くなったり、頚管粘液が少なくなる場合があり、それをHMG製剤で補おうとします。

※1個の卵胞に対しクロミッドを使用する意味について
完全自然で卵胞が18mmの時・・・・・・・・・・E2=170
クロミッドを使用で卵胞が18mmの時・・・・・・E2=250
クロミッド+HMGで卵胞が18mmの時・・・・・E2=350

大雑把に言うと私の場合は、このくらいの E2の差の違いがあります。
●○●○但し卵巣機能が落ちている人(FSHが高い)は自分の卵巣が沢山FSHを出しているので
HMGを打つと卵を作るのを放棄してしまうのでHMGを打っても反応はありません。

>私が採卵した時、凍結精子を解凍して、その時に移植するのか、
>それとも受精させた後再凍結して次周期に移植するのか、その時期が分からないんです。

知人からの情報ですが、数個採卵できて受精卵が数個できても一個の移植の方が
着床率が上がるそうです。
1)前核期で凍結→融解し胚盤胞まで培養→ET
2)胚盤胞で凍結→融解→ET(HR周期か自然周期)

KLCでは昔は1)の方法で行っていましたが、1)のように凍結胚を胚盤胞に培養しても妊娠、
着床しにくいそうで、3年くらい前から2)の方法で凍結胚盤胞を戻しています。
しかし初回は、卵管に問題なければ、2日目フレッシュの4分割くらいを移植します。
また、フレッシュ胚盤胞の移植も行っています。