私の出産体験記

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オランダでの高齢出産(3)

コーネリス・マイルスさん(2004)

第1回:オランダでの高齢出産
第2回:オランダでの出産事情・高年齢出産編
第3回:オランダでの高齢出産・第二子出産体験談




私が第二子を妊娠したのは、息子がそろそろ1歳になろうとしている、昨年夏の事でした。”もし可能ならば息子に弟か妹をプレゼントしたい”と切望していた私達夫婦にとって、この出来事はこの上ない喜びとなりました。
実はこの妊娠は完全なる計画妊娠。

私の体調が完全になったと見計らった頃、幸運にも再度の妊娠が確認出来ました。

オランダでは最低でも2人は子供を持つ事が一般的です。その成長過程に於いて、相互に学びあう事が多いのがメリット、というのがその理由。また、子供の年の差にもかなり敏感で、1歳から3歳違い位までが基準とされ、それ以上年が離れると、一人っ子が2人いる、と考えて育児に臨む事が望ましいそうです。
私自身は一人っ子で、何の不自由も感じた事がなかった上に、息子を出産後、愛情を彼1人に注ぐつもりでいたのですが、外出する度に他の子供達を一生懸命眺めたり、家で一人遊びをしている彼を見る度に、やはりとてもかわいそうに感じ、今回の妊娠を決断しました。

42歳にて再度の挑戦、となったわけですが、今回の妊娠は一筋縄ではいきませんでした。まず、妊娠初期から激しいつわりに悩まされ、水も受付けない状態に。それでも、育児や家事にと頑張っていたのですが、 妊娠3ヶ月目で、とうとうベッドから起き上がるのも苦痛になってしまいました。ドイツやオランダでは、つわりがひどいのは女の子を妊娠しているからだ、と素人判断するそうですが、喜んでいる間もないほどのひどい状態に。
担当医に相談すると、普段は何事にも"寝ていれば直る"式の簡単な治療法しか授けてくれないオランダ人医師らが、今回は血相を変え、検査の後、治療のための座薬を1カ月分出してくれました。服用した結果、薬の効き目は穏やかでしたが、かなり楽になれました。

つわりもひと段落、になった矢先、今度は羊水検査です。
妊娠第18週目に、無事検査を終え、2週間後の結果はOK。羊水検査の折、男女別を知りたい場合は希望すれば教えてくれるので、今回も尋ねたところ、性別は何と、女の子とわかりました。その後の妊娠経過は至って順調でした。お腹が大きくなり、内臓が圧迫されるために息苦しかったのが唯一の悩みでした。

妊娠後期に入るや否や、いつ出産が始まっても良いように、息子の面倒をみてくれる人を探しましたが、幸運にも、主人の元・フィアンセのドイツ人が、是非とも、と名乗りを上げてくれる事に。彼女の勤務先も、何があっても出産が始まったら、仕事をストップして即、駆けつけてあげるようにと配慮してくれ、その意気込みに大感激しました。

出産は午後10時を回った頃、おしるしで始まりました。 と同時に、陣痛らしきものも。約5分おき位になってきたので、ベビーシッター役の彼女に連絡を取り、まず駆けつけてもらい、その後私は主人と病院へ。息子はしっかり熟睡中でした。

病院へ到着した時、既に歩くのも苦痛なほどの痛みがあり、主人は車椅子を持ってきてくれましたが、私は分娩室まで歩く事に。そのほうが早く出産出来る、と判断したからです。大病院なので、分娩室までは歩いて10分かかりますが、立ち止まりながら根性(?)で分娩室までたどりつきました。
医師らが駆けつけてくれた時、既に子宮口は全開でした。 2,3回、座位でいきむと、即、産声を聞く事が出来ました。
約15分の超安産でした。
親孝行・弟孝行(?)だった第二子の娘は主人似で、3300グラム。
健康そのもので、とても安心しました。


そして、生後1カ月を過ぎた今。夜も通しで寝るようになり、体重も4000グラムを上回り、ちょっと太めで可愛く育っています。 妹にとても優しく、哺乳瓶を持って飲ませてくれようとする息子は、 来週2歳の誕生日を迎えます。 兄になってしっかりしたからか(?)と思うのは親ばかですが、遅かった言葉も、妹が出来てから急に喋り出すようになりました。

高年齢出産でも、特別視はまるでしないオランダ。産後の検診に行った折、別れ際、担当医が一言、 "あと、3人は大丈夫。また会える日を楽しみにしているわ!”

2005年 6月 コーネリス・マイルス


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安産と楽しいマタニティライフに役立つ101用語を解説。 監修/医学博士・産婦人科医師(故)進 純郎先生(監修当時)葛飾赤十字産院院長





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