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The Best Start in Life 参考資料胎内で成人病は始まっている 母親の正しい食生活が子どもを 未来の病気から守る デイヴィッド・バーカー著 福岡 秀興 監修・解説 ソニーマガジンズ |
![]() 24時間営業のコンビニエンスストアや惣菜店で、いつでも手軽に調理済み食品が手に入る現代。飢える心配から開放された反面、現代人は、「生きるために食べる」「食べものが体を作る」という基本的なことさえ、忘れがちになっているのかもしれません。 食事によって体が変わることは、人間以外の数々の生き物によって証明されています。例えば、女王バチと働きバチは、遺伝子的にはまったく同じです。成長期に与えられた食べものの違いで、その役割が変わってくるのです。 人間も、この世に生を受ける前、つまり、母親のおなかの中にいるときに受け取る栄養によって、体の組織やシステムの構造、機能が決定づけられることが分かってきました。そして、胎児のときに栄養不足になって、成長が抑制され、小さく生まれた赤ちゃんは、成人後の高血圧、糖尿病、動脈硬化、高脂血症などの病気になるリスクが高いことが、近年の研究によって明らかにされています(成人病胎児期発症説)。 おなかの中の赤ちゃんがよりよく育つ環境を整えるためには、妊娠中、そして妊娠前に何ができるのかーー。厚生労働省の「食を通じた妊産婦の健康支援方策研究会」の報告と、東京大学大学院助教授の福岡秀興先生のお話をもとに、妊娠中の食生活について考えてみましょう。 |
「1カ月に増えていいのは、1キロまで」「妊娠中の体重増加は7〜10キロに押さえましょう」。つい最近まで、妊婦の体重制限は、常識といってよいものでした。その根拠となっていたのは、妊娠中に太ると、産道に脂肪がついたり、赤ちゃんが大きくなり過ぎたりして、難産になりやすく、妊娠中毒症(※1)や妊娠糖尿病のリスクも高くなる、という説でした。 しかし、妊娠中の女性といっても、もともと太っている人もいれば、痩せている人もいます。太っている人、あるいは、体質的に高血圧や糖尿病のリスクを抱えている人の場合、妊娠中の体重コントロールは確かに必要でしょう。しかし、痩せている女性、特別なリスクのない女性までもが、妊娠中の体重増加を制限する必要があるのでしょうか? 体重コントロールのために、妊娠中に食事制限をすることで、赤ちゃんに影響が及ぶことはないのでしょうか? こんな当たり前といえば当たり前の疑問が、最近になって大きく取り上げられるようになってきました。 日本の女性の「やせ願望」は根強く、若い女性の多くがダイエット経験者です。15歳〜29歳では、全体の約4分の1がBMI(体重を身長の2乗で割った数値)が18.5以下の「痩せ」女性であるというデータが出ています。「痩せ」の中身もさまざまで、BMIだけですべてを語ることはできませんが、この中には、適切ではない食生活やダイエットなどの影響で、栄養不良となっている女性も相当数いるはずです。平成15年の国民健康・栄養調査によると、朝食の欠食(何も食べない、あるいは、サプリメントや菓子などで済ませる)率は20代女性で23.6%、30代で12.7%にのぼっています。また、食事の内容をみても、ビタミンやミネラル、カルシウムなどの摂取や、エネルギー摂取が必要量を下回る女性も多くみられます。東京大学大学院助教授の福岡秀興先生は、「このような食生活を送っている女性が妊娠し、体重を増やさないために、さらなる食事制限を行った場合、おなかの赤ちゃんが栄養不足になり、成長が抑制されてしまう可能性が高い」と、若い女性の痩せと食生活に警告を発します。
小さく生まれた赤ちゃんは、将来、高血圧や心臓病、糖尿病などの成人病になる可能性が高くなるという「バーカー説」については、第一回「胎内で将来の病気の原因が作られる?」で紹介した通りです。このようなリスクを少しでも減らすためには、まず、妊娠前〜妊娠中の体重コントロールや食生活について、もう一度考える必要がありそうです。
●体重増加はどこまで? ●正しい食事は赤ちゃんへの最高のプレゼント 第1回「胎内で将来の病気の原因が作られる?」 第3回「母乳は赤ちゃんにとっての完全食品」 第4回「母乳は赤ちゃんの体をアレルギーから守る」 babycom|babycom kitchen|子どもと食べものTOP |
