マタニティのセルフケア

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マタニティのセルフケア-7 おっぱいの話4

おなかの中の赤ちゃんにもやさしい、自分でできるナチュラルケア法「マタニティのセルフケア」の8回目は、おっぱい(母乳哺育)について。

ちょっと気になるおっぱいの疑問2

おっぱいの話、総集編です。よくある質問と、母親が陥りやすい「おっぱい問題」に答えていただきました。

協力:志村季世恵(取材当時)癒しの森治療院・整体療術室


人工栄養(ミルク)の場合、授乳時間は3時間おきと決められています。母乳の場合も、母親にとっては3時間おきの規則正しいリズムで授乳できれば理想的かもしれません。そのほうが1日の予定がたてやすいし、なにかと便利です。

母親が意識的に授乳のリズムをつくるようにしていくと、中にはそのリズムにうまくあわせておっぱいを欲しがるようになっていく赤ちゃんもいます。でも、いくら授乳時間をつくろうとしても、母親が思うようなリズムにうまくあわせられない子もいます。早い時期からできるようになる子もいるし、いくら母親がいっしょうけんめいにやってものってくれない子もいる。そういう赤ちゃんは、おっぱいを飲む時を決めるのは自分だと感じているのかもしれません。母親の思いと赤ちゃんの思い、双方を尊重しながら、試してみるしかありません。

子育ては感覚を大事にすることが大切なことだと思います。時計で時間を計るように、何かのメジャーがあってそれにあわせることが大切なこともあるけれど、子どもは世間の常識に合わせてメジャーをもって生まれてくるわけではありません。育児書にもあてはまらないことはたくさんあります。それがその赤ちゃんの個性なのですから、お母さんはその子のためにレシピを書くしかありません。きょうだいでも、2人いれば2冊の、4人いれば4冊の育児書ができあがります。授乳の時間も、赤ちゃんをみながら母親が自分の感覚でつかんだやり方でやってみてください。



産後はうまくおっぱいを飲ませることができなかったりすると、気持ちがブルーになってしまうことがあります。たかがおっぱいなのに、されどおっぱいになってしまうのです。

はじめての出産は、これまで出会ったことのない、一番愛しい存在に出会うことだと、私は思います。それは、最初に体験する恋愛に似ていると表現されることもあるほどです。すべてがキラキラして、目が星マークになって、守りたいし、すべてを与えたい。でも、何もわからないからとっても不安で、ちょっとしたことでも傷ついたり、嫉妬したり。恋愛のような感情の揺れがあるのが、最初の子育てなのかもしれません。すべて世界はふたりのために回っているような気持ちになって、いいことも辛いことも含めてのめり込んでいってしまう。

昔は家族も多く、まわりからのサポートがありました。子育てをしている人がまわりにたくさんいて、女性はそうした身近にいる先輩たちのやり方を見て、子育てのノウハウを学んでいました。でも、今はそうした子育て環境やネットワークがまわりにないために、母親は孤独に子どもと向き合わなくてはならない状態がほとんどです。

おっぱいの問題が勃発すると、まるで“おっぱい島”に漂流してしまったかのようになってしまう人もいます。ご主人やまわりの人が助け船を出しても、無人島にいるみたいに、何も聞こえなくなってしまうんです。
「だれもわかってくれない」と感じ、自分だけが孤独だと思い込んでしまう。自分自身のことであれば、もっと客観的に判断できるのでしょうが、子どものことになると、何も見えなくなってしまうんです。

夫は帰りが遅く、手伝いを期待できない。まわりに知り合いもいないかもしれません。けれど、けして自分を孤独に追い込まないで欲しいと思います。あらためて見渡してみれば、周囲に力を貸してくれる人が必ずいるはずですし、サポートグループもあります。だれかに相談してみれば、楽しく子育てするキーポイントがかならずみつかるはずです。

子どもにはそれぞれ個性があって、母親もひとりひとり違います。子どものありのまま、自分のありのままを尊重してあげてください。育児は楽しむもの。そう思いませんか。




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監修/医学博士・産婦人科医師(故)進 純郎先生(監修当時)葛飾赤十字産院院長


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