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子どものための快適空気環境 6.赤ちゃんに優しい暖房とは



赤ちゃんに優しい暖房イメージ
木枯らしの冷たさが身にしみてくる今日この頃、そろそろ暖房器具の準備をする人も増えてきたのではないでしょうか。
この冬、始めての赤ちゃんを家庭に迎えて、どんな暖房方法がいいのか悩んでいるお母さんも多いと思います。

そこで、ここでは赤ちゃんに最適な暖房の仕方、そして暖房に伴う注意点をセキスイハイムの林さんにお話して頂きます。
赤ちゃんといっしょに、快適に、健康に暮らせる暖房生活の参考にしてください。

赤ちゃんに優しい暖房とは

 温度だけじゃない!?暖かさを感じる要素って何?

 暖かさも不快に感じることがある? コールドドラフト、ヒートショック

 暖房と換気、どれくらいの頻度と時間が必要なのか?


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赤ちゃんに優しい暖房とは


温度だけじゃない、寒さを感じる要素

まずは、暖かいと感じる要素について教えて頂けますか?

「『体感温度』ってありますよね。暖かい、と感じる感覚というのは、人それぞれ、そのときの条件や好みで違うものです。条件というのは厚着、薄着の違いや体格や体質などがあります。

その他にも、部屋の温度が高くても床や壁や天井の表面温度が冷たいと寒いと感じる。これは『輻射温度』と呼ばれるものの影響で人体と周りの物との赤外線のやりとりから体感が変わってくるからです。夏にトンネルのなかに入ると、ひんやりとした感じがしますよね。これはトンネルの壁の温度が低いために、周りから受ける赤外線の量が少ないので体感的に寒く感じられるわけです。

家のなかではカーテンのない出窓や小窓、勝手口などがそう。また、エアコンやファンヒーターは暖まるまでに時間がかかりますよね。これは、暖房を始めるとまず空気が暖まり、その空気が壁や床、天井を暖めることになるからです。空気だけが暖まってもなかなか体感温度は上がらないものなのです。
また、体感温度には湿度も大きく関係しているのですよ」

冬場はどうしても乾燥しがちになりますが…。
湿度がどうして関係があるのですか?

「湿度が違うと汗の蒸発のしやすさが変わるために体感が変わるのです。低ければ汗がさかんに蒸発するので肌の表面温度が低くなって寒く感じるというわけ。夏も湿度が高いとより暑く、不快に感じるものですよね」


暖かさも不快に感じることがある

暖かさにも不快に感じるポイントというのはあるのですか?

「だれもが体験しているのでわかりやすいと思いますが、暖かい部屋にいて、窓から冷たい空気が床を這い進んできた時はひんやりと感じられていやなものですよね。これは『コールドドラフト』という現象で、冷たい窓で空気が冷やされながら床へと降りてくることから起こります。
あとは座っていて立ち上がった時、顔のあたりの空気がムワッと暖まっていることもよくあります。部屋の上下で温度差ができている。これもけっこう不快なものです。これもコールドドラフトが一番の原因です。また、暖かいリビングからトイレやお風呂にいったときの激しい温度差も身体にとって厳しいもの。時には『ヒートショック』といって、急激な血管収縮が起きることも。特に高齢者にとっては危険とも言えるものです」


 取材協力&情報提供

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  林 哲也さん
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冬場はそういうニュースをよく耳にしますよね。
体温の調節機能が未発達の赤ちゃんにもよくなさそう。

「そのとおりです。特に10ヶ月未満の赤ちゃんは体温調節機能が未熟ですから暖房方法をそれなりに考えてあげる必要があると思います。1才を過ぎれば多少の暑さ寒さの経験があったほうが体温調節能力がよく発達するという話もあります。これにはひとつ注意が必要です。

大人にとって快適な暖房と、乳幼児にとっての快適な暖房には違いがあるということ。衣服は一枚少ないくらいでちょうどよいでしょう。なぜなら乳幼児は大人よりもずっと基礎代謝が活発だからです。逆に、大人が一枚はおってちょうどよいくらいの室内温度にしておくのがちょうどよいと思います」

赤ちゃんの好みの暖房というのがあるのですね。
赤ちゃんの着せ過ぎは、よく耳にする話です。なんとなく不機嫌なときは着せ過ぎを疑ってみるといいかもしれませんね。
暖房を低めに設定すれば、省エネにもつながりそう。

「その通りです。また、先程お話した上下温度差のことを考えると、赤ちゃんが寝ている高さと温度もよく考える必要があります。冬場はベビーベットに寝かせてあげると、上下温度差の影響を受けにくくなってよいですよ。そのとき、窓から近い位置だと『コールドドラフト』の影響で冷気が強いですから、なるべく窓から離れた場所にベビーベットを置いてあげるといいと思います」

大きい家具だからつい端のほうに寄せてしまいがちですが…。
赤ちゃんは不快に感じていたのですね。他にも赤ちゃんに対して注意すべきことはありますか?

「快適な暖房と合わせて、健康面でも注意してあげることです。
快適な暖房には湿度をコントロールすることも大切な要素と話ししましたが、健康面でも不可欠なことです。湿度が40%以下になると、インフルエンザウイルスが活性化します。また、鼻や喉の粘膜も乾燥するので風邪をひきやすくなります。逆に、湿度が60%以上になるとカビやダニ等のアレルゲンが増殖してしまう。梅雨の時期だけがピークと考えがちですが、暖房が普通になった現代では冬も結露によるアレルゲンが増加するという研究報告もあります。

これらを防ぐためにも湿度は40〜60%に保つことが理想的。赤ちゃんがお家にやってきたら、同時に加湿器も購入するといいでしょう。加湿器はスチーム式だとふきだし口が高温になって赤ちゃんがやけどをする危険があるので、熱くならない気化式がよいでしょう。スチーム式よりもやや高価ですが、フィルターが雑菌も処理してくれるのでおすすめですよ」

ちょっとふんぱつする勇気がいるようです(笑)。


暖房と換気、どのくらいの頻度

暖房というと、換気のことが気になりますが、どれくらいの頻度と時間が必要なのでしょうか?
冬場はつい寒くておっくうになってしまうのですが。

「一時間に一回は換気をする必要があります。特に石油式ファンヒーターの場合は不可欠。暖房によって室内の空気は思った以上に汚染されているものです。空気の汚れを表す代表的なものに二酸化炭素がよく使われるのですが、室外の二酸化炭素濃度は350〜400ppm。それに対して、室内は1000ppm以下が望ましいといわれています。それ以上になると、倦怠感や頭痛、耳鳴り等の症状が出ることも。長期安全限界濃度は5000ppmといわれていますが、石油ファンヒーターを使うと1時間程度で5000〜10000ppmに上昇します」

そんなに上がるのですか!
一時間に一度はかなり頻繁だと思いますが、それだけ室内の汚染が深刻だということですね。

「これは特に気密性が高くない住宅でのデータですから、高気密住宅では石油ファンヒーターなど燃焼ガスが発生する暖房器具の使用を避け、エアコンなどを利用した方がよいでしょう。」

 赤ちゃんの好みの低めの温度設定。

 アレルゲンやウイルスの繁殖を防ぐための湿度コントロール。

  そして、
 室内空気汚染を予防するための換気。

赤ちゃんの快適で健康な暖房生活はこの3つがポイントとなるようです。




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