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自分でつくる赤ちゃんスクスク環境TOP | 子育ハウスTOP 第7回 暑がり、寒がり赤ちゃんとの冬のおつきあい法 「着せすぎ、ふとんのかけすぎ」 2005年12月〜2006年2月掲載 取材協力:植竹篤志 さん 積水化学工業 株式会社 住宅事業部 住宅技術研究所 |
![]() ![]() 赤ちゃんとの冬のおつきあい法 | |||||||
「2001年に生命工学工業技術研究所が行った調査では、乳幼児の衣服や冷暖房器具の使用は、ほぼ9割がた母親の感覚に頼っているということがわかりました。しかし、お母さんたちと赤ちゃんの寒さに対する感受性は違う。赤ちゃんは新陳代謝が活発で大人の2倍以上の汗をかきますからね。また、体重あたりの体表面積は大人の3倍あるために、低体温や高体温になりやすい。 寒いのもいけないけど、熱すぎてもいけないということです。まずは赤ちゃんの様子をよく観察することが大切。元気はあるか、機嫌はいいか。そして、首のうしろからそっと手を入れて、背中に汗をかいていないかどうか触ってみるといいですよ。汗をかいていたら衣服を一枚、減らしてあげればいい。また、できれば室内に温度と湿度がわかる温度湿度計をおいておくといいでしょう」とセキスイハイム住宅技術研究所の植竹篤志さん。 お母さんが暖房を高めに設定したり、子どもに厚着をさせたりする原因のひとつに、冬場の室内環境の「温度ムラがある」と植竹さんは言います。 「暖房を入れた室内は、暖かな空気が部屋の上部にたまります。集合住宅や断 熱気密性の良い一戸建てではあまり問題になりませんが、断熱気密性の悪い住宅では天井と床付近の温度差がときには10℃以上にもなることがあります。 こうなると上の方と下の方では別な環境になっているといえます。すなわち、お母さんの温度を感じやすい上半身と子供が寝ていたり、ハイハイしている環境は別になっている場合があるのです。この上下温度差のため足元に冷えがあり寒いとお母さんが判断した場合には、暖房を強くしますが、この上下温度差は益々大きくなってしまいます。最近は冷え性のお母さんが多いこともあり、よけいにその傾向があるのかもしれません。逆に、お母さんの顔付近の温度が高くなりすぎると暑さやほてりを感じるようになります。しかし、実は下のほうは寒いままということも。したがって、上下温度差の大きい室内環境では赤ちゃんに適した衣服を選択する事が難しくなってきます。 このような状況の中では、着せすぎたり布団をかけすぎたりすることで赤ちゃんが高体温になってしまうことがあります。最近の研究により、この高体温が乳児突然死症候群(SIDS)の因子のひとつであることがわかってきました。 SIDSで亡くなった赤ちゃんには、著しい発汗や発熱が認められた例があるといいます。これが赤ちゃん自身の体温調節障害によるものなのか、衣服や寝具を要因とするものなのかについては、まだはっきりとわかっていませんが、うつぶせ寝や喫煙と並ぶひとつの危険因子として覚えておくべきでしょう。 特に注意すべきは、寝ているとき。着せすぎ、布団のかけすぎにより、赤ちゃんの体内に熱(うつ熱と言います)がたまることがあります。このとき、自分では洋服を脱いだり、布団をはいだりして体温を放熱できない赤ちゃんが、体温の上昇を抑えるために身体の活動(呼吸数や血圧など)を更に低下させることで、SIDSに至るのではないか、と考えられています。静かに良く眠りすぎているときには様子を見たり、身体に触れて熱すぎないか、汗をかいていないかなどを確認したほうが良いでしょう。 このような状況にいたる背景には日本の住宅事情が少なからず関っていると思います。夜寝るときに暖房した寝室でも、朝方には10度を下回ってしまう住宅は結構あります。風邪をひかせないようにとつい着せすぎてしまうことが、逆にこのような結果を招く要因と関連している部分もあります。SIDSが夏より冬のほうが多いということもそれらを裏付けているかもしれません。高気密工断熱の住宅ならば、朝方でも室温が下がりすぎることがありませんから、あまり厚着をさせる心配もないといえるでしょう。 上記のようなことを考えると、上下温度差のつく環境では、温度計を2個置いておくのがベストと言えます。一つは1m少しの高さ、もう一つは床付近です。湿度はどちらも同じになるのでどちらか一方が湿度も測れればそれでオーケー。それらの状況をよく把握したうえで、赤ちゃんの様子をこまめに見ることが理想的です」。
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