妊娠・出産・育児

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胚盤胞 RIN  -- 2003/06/17 ..
最近の書き込みでよく胚盤胞という移植の仕方が出てきますが勉強不足でおおよそのことしかわかりません。
最近妊娠した方や過去に妊娠した方もこの方法で成功した方が何人かいらっしゃるし、妊娠率が高いとのことで是非詳しく知りたいのですが・・・・。
よろしくお願いします。


再びありがとうございます。   RIN
再び・・・   きょん
情報ありがとうございます   RIN
胚盤胞で出産しました   きょん




 

   >>> 再びありがとうございます。 RIN   -- 2003/06/17..
 
きょんさんの実体験にそった説明は本当にわかりやすく、大変参考になりました。
ネットで検索した内容より濃かったです。
(文章を読んでいて頭の良い方なんだなと感じました。)
確かに着床まで至らなかった卵は子宮の中でも育っていなかったという可能性はあると思います。
リスクを負ってもチャレンジする価値はありそうだなと感じています。
次回の診察の際に先生に詳しく聞いてみようと思います。
ありがとうございました。
 





   >>> 再び・・・ きょん   -- 2003/06/17..
 
 再度失礼します。
 病院の方針にもよると思うのですが、私は転院先の病院でまず通常の4分割卵(この時のグレードは1で良好胚と言われました)の移植を1回行い駄目で、次回からは胚盤胞で、ということになりました。まあ、私の場合前院で何回も失敗を繰り返していたことと卵管が無いことがありましたが、転院先でもまずは1回は通常の移植で結果をみました。(後々卵の質が云々・・ということになり、この時の卵を胚盤胞にすれば良かったね、なんて言われちゃいましたが)

 私は胚盤胞の移植自体は3回目で妊娠でした。胚盤胞は妊娠率も確かに通常分割卵よりあがりますが、40〜50%くらい(今はもう少し良いのかもしれないのですが)のものなので、培養途中で卵が駄目になってしまう可能性と引き換えにチャレンジをするか、その時の卵の状態で慎重に検討されるものです。
 私は転院先が自然周期採卵の病院であったため、採卵数はいつも1〜3個でしたが(1個のときもチャレンジしましたよ)、途中で「成長が止まってしまった」という周期も何回か経験しました。その時のやるせなさ「胚盤胞までしないで4分割卵の時に移植しておけば良かったのかも」と悔やんだこともあります。でも、回を重ねるうちに、実は子宮の中でも着床以前に成長を止めていたのではないか、と思うようになり、技術が間に合えばもっと早くこの方法にチャレンジしていたのに、と思うようになりました。私の場合、妊娠と言う結果に結びついたから言えるのかもしれないですが、結果の出ない通常移植を繰り返すより、たとえ培養途中で駄目になっても「胚盤胞まで育たない卵だったんだ」と自分自身が納得はできました。
 また、私の病院では胚盤胞まで培養予定でも、卵の状態が思わしくないと途中で通常の移植に切り替える、ということをしていました。(私自身その経験はないのですが、可能性があるので待機して下さいと言われたことが何回かあります)卵にとってやはり最高の環境は子宮なので、体外培養で駄目になりそうな時は子宮に戻してしまった方が良い、という考えのようです。

 胚盤法にもいくつか段階があって、双実胚から胚盤胞になりたての早期胚盤胞、胚盤胞がさらに成長した拡張期胚盤胞など、胚盤胞の状態も着床に微妙に影響するようです。
 私は2回目の胚盤胞は1個の移植でしたが(採卵は2個で育ったのが1個)胚が育ちすぎて?「ここが赤ちゃんになる胚の部分です」とモニターでもはっきりと分かるくらいのものでしたが、この時は着床しませんでした。移植の時期に半日くらい遅かったということですが、卵の成長と移植の時期がぴったり合うと言うのも難しいことです。3回目の妊娠に至った胚は、移植寸前に胚盤胞がまさに透明帯を脱出する形で、いわゆるハッチングの状態でした。その時の医師が「いい卵だなあ」とつぶやいていたのが今でも印象的です。
 
 胚盤胞でも、着床の時期が絶妙に合うためには子宮の中に居なければならず、私のように子宮の中で卵が成長を止めていた可能性が高ければリスクをおかしても、最初から胚盤胞にチャレンジしたほうが良いと思いますが、子宮の中で卵が胚盤胞まで育つ可能性が高ければ、通常移植で卵が着床のベストの時期を迎えられる方が良い気もします。

 いづれにしても、自分の納得できる方法で臨まれるのが一番だと思います。今はどこでも胚盤胞移植は行われるようになっているので、思い切って主治医の先生に相談されてはいかがでしょうか。RINさんにとっての胚盤胞の意義を説明してもらってから(現在その適応か否か)検討されたほうが良いように思います。信頼することは大切ですが、全ておまかせでは後々自分にも後悔が残ります。
 





   >>> 情報ありがとうございます RIN   -- 2003/06/16..
 
きょんさん早速の情報提供ありがとうございます。
大変わかりやすい説明でした。
検索もしてみて色々調べてみましたが、やはりきょんさんのケースのように良好胚の移植を何度か繰返してだめだった場合に適用されるようですね。
やはりそういうことは医師が判断するものなのでしょうか?
私は現在の病院ではまだ1回しか胚移植していません。
他の方の書き込みでも数回チャレンジした後にという方が多いようですが、2回めでこちらから希望してできるものなのでしょうか?
ちなみに私は採卵数も1個か2個です。
胚盤胞まで育つ確立を考えると胚移植まで至らずに終わる可能性が大きいです・・・でも次回の診察の時に聞いてみようかな・・・
治療方法というものは医師を信頼して医師に従って進めていった方がいいのでしょうか?
 





   >>> 胚盤胞で出産しました きょん   -- 2003/06/16..
 
 昨年胚盤胞移植の後、息子を出産しました。
 「IVF 胚盤胞」で検索をかけると相当数ヒットしますので、お手持ちの検索エンジンでぜひ実際の写真をご覧になると良く分かると思います。

 受精卵が2分割から4分割卵へと倍々へと分割を進めていくと、双実胚から着床寸前の状態、胚盤胞になります。胚盤胞は卵の中が赤ちゃんになる胚の部分と胎盤になる部分に出来上がる状態で、通常採卵2〜3日目の4分割卵を子宮へ戻し、子宮の中で胚盤胞に育つのを待つか、体外の培養で5〜6日かけて胚盤胞にした上で移植をするかの違いです。

 私は手術で両側の卵管を切除しており、通常の胚移植(4分割卵)が何回も失敗に終わり、この原因が卵管が無いためではないかという経緯から胚盤胞のチャレンジとなりました。
 技術が日進月歩の勢いで進む生殖医療ですが、実は着床のメカニズムにはまだまだブラックボックスが多く、卵管が着床にはたす役割が解明されていない部分が多いのだそうです。4分割卵から胚盤胞に育つまでの間の栄養を卵管が補っている、もしくは着床に関わるシグナルを卵管が出しているらしい、という説もあるようです。卵管は部分的に残っているだけでも違う(つまり閉塞のような方ならOK)らしいのですが、私の場合完全切除だったのでこの胚盤胞移植がベストの方法として選択されました。

 通常移植が上手く行かないケースに選択されることが多いのですが、採卵できた卵の数全てが胚盤胞に育つわけではなく、私がチャレンジしていた頃で約3割と言われていたので、せっかく採卵・受精できた卵が培養の途中で駄目になるというリスクを負わなければなりません。ただし、逆に考えれば胚盤胞にたどりついた卵はそれだけでも良質な胚と考えられ、妊娠率も上がります。
 
 私がIVFにチャレンジし始めた7〜8年前はまだ体外で胚盤胞まで培養する技術が確立していませんでした。私が最初にこのチャレンジをした所でも5年くらい前で、ようやく胚盤胞まで培養できる培養液が開発された、と言っていたくらいで、その時も双実胚で成長が止まってしまい(卵自体の問題かもしれませんが)、最近では胚盤胞がポピュラーな方法としてどこでも行われていることに驚きます。
 胚盤胞の適用はケースバイケースだと思うのですが、私はこの方法をできる時代に間に合って良かった、と思っています。