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ケニアの出産事情

ケニアに行ってきました。首都ナイロビの出産事情は60年代の独立以来、スタンダード産科医療の病院出産ですが、地方の村ではまだ泥壁の茅葺き屋根の家での自宅出産が数多く残っています。途上国と言われる他の国々と同じように、ケニアも今まさに「出産は病院で!」というスローガンの下、医療化、施設化を国を上げて目指しているところです。


とはいうものの、その出産先の病院が不衛生なのには驚くばかりです。医療機器、薬品、医師、助産師、どれも不足しているので、産婦は陣痛で入院してもほとんど放置されている状態。結果として自然分娩というわけですが、病院にはマラリアやHIVといった驚くような病名の患者がかなりいて、他の病気がうつっても不思議ではないような状況なのです。陣痛室・入院室のベッドも不足していて、ひとつのベッドに2人の母親と2人の赤ちゃんが寝ていました。陣痛が始まった産婦もひとつのベッドに2人並んで寝ています。

驚いたのは陣痛中の何人かの産婦が、ベッドの上で四つん這いの姿勢をとっていたり、床にひざまずいてベッドに前傾で寄りかかっていたり、立った姿勢で陣痛を逃していたことです。彼女たちが自然にそうした姿勢をとれるのは、小さなときから身近に親戚や近所の女性の出産を見てきたからでしょう。夫は陣痛室には入りませんが、母親、姑、姉妹、親戚など付き添いは3〜4人います。こうした自助ケアも自宅出産のなごりなのでしょう。

東アフリカには妊婦や出産する女性、赤ちゃんを抱いた母親などの木製彫像がたくさんあります。

60年代の独立前まで地方の村では弥生時代のような農耕狩猟生活を送っていた部族もいて、そうした人々にとって出産は大事な出来事だったと言います。そんな出産が、どうしてポピュラーな話題ではなくなってしまったのでしょうか。
「お産が大事」という言葉を忘れてしまったことは、現代社会の不思議のひとつです。

マタニティ・クラス 『Tea for You』
第41回 2007.9-10月掲載


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監修/医学博士・産婦人科医師(故)進 純郎先生(監修当時)葛飾赤十字産院院長





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