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育児と仕事で手いっぱい。でも、みんな頑張って時間をやくりくしています! そんなキャリア・カップルの「仕事と育児と家事とプライベートタイム」にせまる。

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No.5 水戸川 真由美(みとかわ まゆみ)さん

テレビ番組・ビデオ製作のフリーランス・コーディネーター&
プロデューサー
NPO法人 いいお産プロジェクト事務局長 1960年生まれ 東京
子ども: 長女 恭子(きょうこ)1984年生まれ
  次女 恵梨(えり)1991年生まれ 長男 裕(ゆたか)1998年年生まれ
パートナーの職業:会社員
産休・育休:とくになし
仕事時間:フレックス
休 暇 :決まっていない
パートナーとの育児分担:子どもの世話、留守番
パートナーとの家事分担:やれるときにやれることを。ただし料理は苦手。
託児状況:長女 デイケア、長男 保育園
困ったときの育児のサポート:
  障害者専門ヘルパー、行政や民間のデイケアサービス


06:30


09:00



20:00
25:00
起床
次女学校
長女デイケアバス送迎 
長男保育園送り
仕事  フリーのため時間はまちまち
夜 食事の用意→長女、次男に食事を食べさせる
  →食事→かたずけもの→お風呂
子ども就寝
就寝
ふたりの障害児を抱え、仕事に忙しい日々

テレビ番組の制作に携わり、毎日忙しく仕事をしている水戸川さんは、3人のお子さんの母親です。おしゃれな彼女は、バリバリのキャリアウーマンと呼ぶに相応しい都会的な女性。そんな水戸川さんは、ふたりの障害児をもつお母さんでもあります。

一昨年、高校を卒業した長女の恭子ちゃんは、肢体不自由・知的の障害者で、現在はデイケアセンターに通っています。自力で立つことや、食事をすることができない恭子ちゃんの日常の世話は大変です。赤ちゃんのころはミルクを飲んでは吐き、泣いてばかりいるという毎日だったとか。
「その当時は、障害児を持つ子の母親が働くなんてとんでもない、といった風潮が強くありました。それでも、実家から母親の助っ人を得ながら乗り切り、仕事を続けました」と水戸川さんは言います。
恭子ちゃんが7才のとき、次女が誕生。当時、赤ちゃんだった次女に離乳食をあげながら、かたわらの長女にも食事介助をするという、まるで双児を育てているかのような慌ただしい時期もあったとか。そんな次女の恵梨ちゃんも、今は小学校6年生。
恵梨ちゃんが7才のときに生まれた長男の裕くんは元気な保育園児ですが、ダウン症を持って生まれてきました。

水戸川さんの1日は、3人の子どもたちの送り出しからはじまります。まず次女が小学校へ出かけ、長女はデイケアの施設に通っているので、施設からバスがお迎えに来ます。車椅子を押して、住宅の下までお見送り。最後に長男を保育園に送っていきます。園は、近所の区立保育園。障害児の枠が設けられているので、健常のほかの子どもといっしょに遊んでいます。
「裕は、保育生活を通し、集団やお友達からたくさんのことを学んで、とても楽しそうです」


いろいろな方面の援助で仕事を乗り切る

水戸川さんはフリーランスのテレビ番組のコーディネーターとプロデューサー。なので仕事は、打ち合わせや番組収録があるときに出かけていくフレックスタイム。当然、夜や夜中に仕事が入ることもあります。そんなときには、会社にお勤めの夫氏とうまく時間を調整しているとか。

「彼の早く帰れる日や休みの日に合わせて、夜に仕事を入れるようにしていますが、急に仕事が入って家を空けなければならないこともあります。そんなときには、携帯メールで連絡をして、早めに帰ってきてもらうこともあります」と水戸川さん。「夜の仕事があたりまえのテレビ業界で、できるだけ夜の時間帯を少なくしてもらっているのは、仕事先の理解があるおかげです」

それでも互いの時間がどうしても合わないときには、民間や行政のヘルパーさんにお願いすることも。長女のデイケアは毎日。とはいえ病気のときは、デイケアの施設に預けることはできないので、大変です。

「病気のときは、ヘルパーさんにお願いして急に来てもらうこともあります。長年お願いしているヘルパーさんはおふたり。もう12年来のおつき合いなので、安心してお任せすることができます。私が出張のときなどには、宿泊施設に預けることも。突発的なことが起きても対応できるように、夫、ヘルパーさん、宿泊ケアなど、多方面からサポートしてもらっています」


子どもたちからエネルギーをもらって

そんな大忙しの水戸川さんのもうひとつの顔は、「NPO法人いいお産プロジェクト」の事務局長。毎年、11月3日に全国でさまざまなお産のイベントが開催されています。東京では今年は日本教育会館で、次世代育成支援の一環として、厚生労働省と(財)こども未来財団の主催で催しが開催されます。

水戸川さんがいいお産の日のイベントに関わるようになったのは、9年前のこと。

「長女は生まれたときから、脳に障害をもっていました。それまで私自身、出産について何も知らず、赤ちゃんはみんな健康に生まれてくるものだと思っていました。妊娠中は勤めていたので、出産のことをゆっくり考えてみることもありませんでした。でも、妊娠中から子育ては始まっていたのです。妊娠、出産は女性にとっても子どもにとっても、かけがえのない体験です。ひとりでも多くの女性が、妊娠、出産をいい体験に、そして満足出来る体験が次世代へと繋がることができるようにという思いから、いいお産の日に関わってきました」

2003年9月にNPO法人となった「いいお産の日」。水戸川さんはこれまでボランティアでその活動を続けてきました。
仕事だけでも忙しい中、障害児をふたり抱え、さらに「いいお産の日」のボランティア活動。どこからそれほどの元気が出てくるのかと、彼女を知っている人は不思議がると言います。


「障害をもった子どもには、そのいのちに大きな意味があると感じています。長女は自分から話すことや歩くことができないけれど、その分、回りの雰囲気を敏感に感じとる不思議な力をもっています。長男は家の中で怪獣のように暴れ回っていますが、長女の顔をふいてあげたり、やさしい気づかいも見せてくれる。ちょっと複雑な心境であろう年頃の次女。3人3様のそんな子どもたちを見ていると、子育てをしている中で、私自身が人間として育てられているなあと思うんですね」

水戸川さんの明るい表情と、バイタリティー溢れる活動力の要因は、子どもたちからもらったエネルギーと言えそうです。


2003年 10月掲載 2004年9月更新

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