マタニティのセルフケア

マタニティのセルフケア

マタニティのセルフケア-4 便秘のケア

おなかの赤ちゃんにもやさしい、自分でできるナチュラルケア法「マタニティのセルフケア」の4回目は、便秘の予防と対策について紹介します。

協力:志村季世恵(取材当時)癒しの森治療院・整体療術室


妊娠中の便秘

妊娠中はホルモンのバランスが普段と変わることによって、からだにさまざまな変化が起こりやすくなります。妊娠中に分泌するホルモンの中には、おなかの中の筋肉組織をゆるめる作用をするものがあります。それによって胎児が大きくなっても、筋肉や皮膚がつっぱったりしないわけですが、同時に腸の筋肉も弛んでくるので、排せつ機能が落ちてしまうことにもなります。

また、おなかが大きくなるにつれて、腸が子宮に圧迫され、腸の動きがさまたげられることも便秘の原因になります。妊娠すると全員が便秘になるわけではありませんが、便秘は起こりやすい症状ではあります。

普段から便秘しやすい人は、整体で言うと、脚の長さに左右差がある人が多いのですが、これは骨盤のずれによるものです。大腸が肛門につながっている部分は、下腹部の左側にあります。骨盤の左側が上向きにねじれていると、左脚が骨盤の中に多少釣り上がった状態になります。仰向けに寝て両脚を並べて比べてみると、左脚が短くなっているのがわかります。そのために、大腸が圧迫感がされ、便秘になりやすくなるのです。整体では骨盤の左右差を直して、大腸の通りをよくすることによって、便秘を解消していきます。



便秘のケア

まず、仰向けに寝た姿勢で、脚の左右差をチェックしてみましょう。パートナーに見てもらってください。
からだをまっすぐにして、両脚をそろえ、かかとの部分で脚の長さを確認します。左脚が短い場合(少し上がった状態)には、そのまま仰向けに寝た姿勢で、左足のかかとを押し出すようにします。ゆっくり息をはいて、かかとを押し出します。それを2〜3回やってから、もう一度パートナーに確認してもらいましょう。だいたいは、脚が左右対象になっているはずです。
脚の左右差は、からだの癖でもありますから、この体操を1度や2度やったくらいでは、すぐ左右差は戻ってしまいますが、毎日やることによって効果は出てきます。



便秘は、基本的には食事で治したいもの。食生活を見直してみましょう。食物繊維の多い食品をとったり、水分を多めにとることによって、改善することができます。
食物繊維の多い食品は、さつまいも、ごぼう、かぼちゃ、海草など。玄米や3分づきのお米、全粒粉のパン、ドライフルーツ(レーズン、プルーン)なども、繊維を多く含んでいます。また、発酵食品、ヨーグルト、納豆など、腸内細菌のバランスを整える食品も便秘には効果的です。

つわりのときには食べる物が限られ、食品がかたよってくるのはしかたないことですが、そうしたことが原因で便秘になることもあります。つわりのときは、もともとかたよっていた食生活が、顕著に出る場合もあります。普段からコンビニのお弁当を多く利用していたり、外食が多い人などは、便秘になりやすくなります。食生活を見直して、便秘にいい食品をつかって自分で調理するだけで、ずいぶん改善されるのではないでしょうか。

食事は習慣になっていますから、何がかたよっているのか、自分では気づきにくいものです。1週間、何を食べたか書き出してみると、食事について見直すいい機会になるでしょう。食事表を、助産師に見てもらって、アドバイスを受けてみるのもいいでしょう。



マタニティ・ヨーガにも、便秘に効果的なポーズがあります。

スクワッティング

両脚を腰幅より広めに開いて立ちます。その姿勢から、腰を落としてしゃがみこみましょう。おなかが苦しいと感じるときには、足のスタンスをもっと広げます。自分の一番楽なスタンスをとって、その姿勢でゆっくりとした呼吸をしながら、3〜5分保ちます。このとき、手は胸の前で合掌します。これは、スクワッティング(しゃがみ)のポーズと言いますが、骨盤の出口が広がり、腸の動きを助けてくれます。

しかし、マタニティ・ヨーガの場合は、このポーズだけで便秘を治すというよりは、いくつもの体操をする中で、からだ全体のバランスを整え、結果的に便秘を解消しようとすることが目的です。できるだけ毎日、少しずつでいいですから、からだを動かすようにしましょう。
運動不足から便秘が解消されない場合もありますから、よく歩く、水泳をするなども、効果があります。

関連情報:マタニティ・ヨーガのポーズを確認してみよう「スクワッティングのポーズ」



おなかが大きくなってくると、子宮の影に隠れた腸を直接マッサージすることはむずかしくなってしまいますが、おなかがまだ小さい妊娠初期には、左の下腹部を軽くマッサージしてみましょう。何日も便が出ていない場合は、左下腹部を触るとウンチがたまっているところが、ゴリゴリと硬くなっているのがわかるはずです。



便秘は、冷えによって起こる場合もあります。クーラーによる冷えも考えられます。手足や腰が冷えているかなと感じたら、靴下や腹巻きなどで、保温しましょう。お湯であたためたホットタオルを腰に当てるだけで、冷えはずいぶんおさまっていきますし、腸がぐるぐる動き出すこともあります。
冷え性の人は、夜寝る前に、お風呂に入るか、足湯などをして、十分にあたためて眠るようにします。

関連情報:冷えのケアを詳しく見る…



漢方茶で治す

癒しの森治療院*では、便秘をすっきりさせる漢方のお茶を処方しています。どくだみ、あま茶づるなど、10種類以上のハーブをブレンドしたものです。一般には漢方薬で便秘を治すこともありますが、妊娠中にはできるだけ薬は使いたくないもの。とくにセンナは、腸を強く刺激するので、妊婦向きではありません。漢方薬も飲むことに頼ると、それが習慣になってしまいますから、便秘は食事を整え、からだ動かすことで解消することが基本です。

*2017年現在、癒しの森治療院は閉院




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監修/医学博士・産婦人科医師(故)進 純郎先生(監修当時)葛飾赤十字産院院長


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