マタニティのセルフケア

マタニティのセルフケア

マタニティのセルフケア-2 むくみのケア

おなかの赤ちゃんにもやさしい、自分でできるナチュラルケア法「マタニティのセルフケア」の2回目は、「むくみ」の予防と対策について紹介します。

協力:志村季世恵(取材当時)癒しの森治療院・整体療術室


むくみ(浮腫)

妊娠7〜8ケ月ころになると、むくみが出てくる人がけっこう見受けられます。長い時間腰掛けた姿勢をとっていたり、長時間立っていたり歩いたりしていると、足首や脚がはれたような感覚になることはよくあります。そういうときには、横になって脚を少し高くして休むようにしましょう。マッサージも日頃から続けることによって、むくみを予防することができます。

むくみはいくつかの原因によって起こってきます。 そのひとつは、おなかがどんどん大きくなるにつれて、その重みで腹部が下へ押し下げられ、脚のつけ根が圧迫されて脚のほうへ流れて行く血液の循環が悪くなることによって起こるものです。
そのほか、冷えによる血行不良や、腎臓の機能の低下が原因になっているケースもあります。

ふくらはぎの筋肉を押すと戻らない状態になったり、顔や手の指がむくんだときには、医師に相談します。むくみとともに高血圧、たんぱく尿が見られる場合には、妊娠高血圧症候群となり充分な治療が必要になってきます。

血液、尿、血圧などを検査しても異常が見られないのに、体重が増えたりむくんでしまうような場合、東洋医学では「腎虚(腎の機能が不足している)」の状態にあると言います。こういうケースは、整体や漢方、ツボ療法などが効果的。
腎臓の機能の低下など、内臓が健康な状態ではないことから起こるむくみの場合は、産婦人科で治療することになります。

むくみ
妊娠7〜8ヶ月ころのむくみのケア

 脚を上げて横になる(むくみをとる姿勢)
 足湯をして緊張をほぐす
 脚の血行をよくするエクササイズ
 脚と手のマッサージ
 プールやお風呂で
 コルセットで、おなかを持ち上げる
 アロマオイルの足湯
 利尿作用のあるお茶を飲む


腎臓の機能が落ちている人(腎虚)の
  むくみのケア

 足裏のツボマッサージ
 背中を緩める
 漢方薬を飲む


脚を上げて横になる(むくみをとる姿勢)

ちょっとむくんでいるなと感じたら、脚を心臓より高い位置に上げて横になりましょう。寝るときにも、枕やクッションの上に脚を乗せておくだけでずいぶん違うはずです。


脚の血行をよくするエクササイズ

仰向けで寝た姿勢から、脚を片方ずつ上げて、足先を動かします。つま先を伸ばしたり、かかとを押し出したり。簡単な動作ですが、このエクササイズは循環の悪くなった足先の血液を胴のほうへ戻す効果があります。


脚と手のマッサージ

内くるぶしのまわりを、圧を加えてマッサージします。次にふくらはぎの内側を、ひざの内側までマッサージしていきます。リンパに沿ってマッサージするとより効果的。
足の裏の湧泉(ユウセン)というツボは腎臓の働きを高める効果があります。親指で痛くない程度に、ゆっくりぐ〜っと押します。吐く息で押すようにしましょう。
手も同じようにマッサージします。脚と同じように手首を上下にパタパタ倒したり、まわしたり。むくみの予防にもなります。


足の裏のツボ

プールやお風呂で

泳ぐことも腎臓の働きを助けてくれます。プールでリラックスしてふわっと浮くと、内臓やおなかの中の赤ちゃんもふわっとなってリラックスできます。でも、冷えないように充分注意してください。
お風呂の中でも足先の屈伸運動や、足首まわしができます。西洋バスや温泉など、全身をのばせるバスタブなら、全身を浮かせるようにして、股関節からおなかを離して、ゆったりさせてあげましょう。寝た姿勢でやるよりは、お風呂の中のほうが浮力がついて効果的。脚の血行がよくなります。


コルセットで、おなかを持ち上げる

大きなおなかが骨盤の上にどんとのっかってしまって、脚のつけ根が圧迫されているような場合には、さらしやコルセットでおなかをもち上げるようにすると楽になります。
おなかの赤ちゃんを上にもち上げながら、さらしを巻くようにします。静脈留のときも、同じようにおなかを持ち上げて股関節あたりに空間をつくってあげると、血行がよくなります。静脈留というのは、静脈の勢いが衰え、血液が滞った状態のこと。整体で全身を整えていくことによって、静脈留もおさまっていきます。


アロマオイルの足湯

むくみの解消におすすめなのが足湯です。 ちょっと熱いかなと思うくらいのお湯に、両足を入れて(くるぶしがかくれるくらいがベスト)さし湯をしながら5〜10分、リラックスした時間を過ごしてみてください。
もともとむくみやすい体質の方は、循環が悪く冷え性の場合が多いようです。ジンジャーとグレープフルーツの精油を1滴ずつお湯に落として足湯してみましょう。ラベンダーが好きな方はラベンダーでもOKです。
また、ひざから下のアロママッサージも効果的。こちらはプロのアロマテラピストに相談して、マッサージを受けてみることをおすすめします。


足湯

利尿作用のあるお茶を飲む

むくみによく効くお茶もあります。「キササゲ茶」は、利尿作用があるお茶。
そのほか、癒しの森治療院*ではオリジナル茶をブレンドして販売しています。むくみ予防のための妊婦向けのお茶や、ひとりひとりの体質にあったオリジナルのお茶も用意しています。
*2017年現在、痛しの森治療院は閉院



足裏のツボマッサージ

腎虚の人には、湧泉(ユウセン)という足の裏のツボがよく効きます。
まず、足の裏を見ながら、人差し指と中指のあいだから土踏まずのほうへたどっていきます。指の根元の関節の膨らみが終わったあたりの、窪んだところが湧泉というツボ。そこをゆっくり、痛くない程度に押していきます。


背中を緩める

腎臓は背骨の胸椎11〜12番あたりにあって、整体で言うと腎虚の人はそのあたりがずれていると言われています。
家庭で手当てをする場合には、肩甲骨とウエストの間の背骨周辺を暖めてみます。パートナーに手を当ててもらうだけの“手当て”も意外に効果があるもの。 さらに粗塩を空煎りして、タオルに包み、背骨周辺に当てて暖めると腎臓周辺の筋肉がほぐれていきます(ホッカイロなどより粗塩は効果があります)。
肩甲骨とウエストの間の背骨周辺を縦に揉んだり、押したり、マッサージすることによって刺激になり、腎臓の働きがよくなっていきます。


漢方薬を飲む

漢方を使う場合には、必ず専門家に相談して処方してもらいましょう。

●腎の弱いタイプの人の漢方薬
六味地黄丸(ロクミジオウガン)は、腎臓の働きを助ける作用があります。むくみがひどい場合、皮膚を押しても戻らずに跡がついてしまうような場合には、五苓散(ゴレイサン)猪苓湯(チョレイトウ)。これらは利尿作用があります。

●冷えからくるタイプの人の漢方薬
当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)。冷え性に効く漢方で暖めて血行をよくする働きがあります。




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監修/医学博士・産婦人科医師(故)進 純郎先生(監修当時)葛飾赤十字産院院長


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