マタニティのセルフケア

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マタニティのセルフケア-6 冷えのケア

おなかの赤ちゃんにもやさしい、自分でできるナチュラルケア法「マタニティのセルフケア」の6回目は、「冷え」の対処法を紹介します

協力:志村季世恵 (取材当時)癒しの森治療院・整体療術室


妊娠中の冷え

ふだんから冷え症が気になる人は、妊娠中はとくに気をつけたいもの。
冷えは、手足など、末端の血行が悪いことから起こります。血液は重力の作用で手足の先まで回っていくのですが、循環が悪くなるとその血液が心臓へ戻りにくくなります。手足の先だけでなく、寒いときには腰や下腹部も冷えやすくなります。
冷えは末端の血行をよくして、からだの中から暖めることから改善していきます。自分では自覚していない人もいますが、腰痛、便秘なども、冷えからきていることもあります。

とくに妊娠中は、おなかに赤ちゃんをかかえているために骨盤に負担がかかり、姿勢が変わってきます。骨盤周辺の筋肉が緊張して硬くなりやすいので、血行が悪くなり、冷えやすくなるわけです。
中国医学では、血液のめぐりがよくないことを「お血」といいます。女性はお血の人が多いのですが、お血を治すことによって、腰痛や便秘など、マイナートラブルが治ると言われています。実は、お血というのは子どものころからはじまっていることが多いのです。


末端の血行をよくするためには、骨盤と脚との境目である鼠頚部(そけいぶ)の通りをよくしてあげます。おなかが大きくなると、おなかが骨盤を圧迫するために、鼠頚部のあたりの血行が悪くなります。
鼠頚部周辺をゆるめるためには、お相撲さんのまた割りのようなスクワッティング、開脚、バタフライ(座った姿勢で両足の裏をつけて、膝を開き膝を床につけるようにパタパタする)などの体操が効果的。仰向けに寝て、両膝を立てて、ゆっくり腰を持ち上げる体操(腰上げ)も、鼠頚部周辺に空間をつくりゆるめてくれます。

関連情報:鼠蹊部をゆるめるポーズを確認してみよう

スクワッティング |  腰を持ち上げるポーズ


子どものころから冷えている人は、冷えが日常化してしまっていて、自分では気がつかない場合があります。整体に来ている方でも、触るとずいぶん冷えているのに、「そうなんですか?」と気がついていない人がいます。自分で冷えているのかよくわからないという人は、ときどき夫の足と比べてみてください。足同士をひっつけてみて、毎回彼の足を暖かいと感じたら、冷えているということになります。

冷えている部分を手のひらで触ってみてもわかります。手のひらは室温であれば、だれでもあたたかいもの。触ってみると、足でも腰でも、部分によって暖かいところと冷たいところがあることがわかるでしょう。

冷え対策は、まず第一に防寒です。靴下を重ねばきしたり、おなかには腹巻きや長いパンツをはいて、冬場はストッキングではなく厚手のタイツをはくようにしましょう。あとは、からだを動かすこと。動くことによって血行はよくなります。また、冷たいところをマッサージするのも効果的。お風呂の前にマッサージしたり、湯舟の中でマッサージしたりします。

肩や首が冷えるという人は、ホルモンのバランスが崩れたために起こっていることもあります。首の冷えから、風邪になることもあります。首を冷やさないように、マフラー巻くとか、ドライヤーで髪を乾かしたあとに、首をちょっとあたためて寝るとずいぶん違います。使い捨てカイロを背中や腰など、冷えているところに当てるものいいでしょう。



足先が冷えてると感じたときには、足湯をしてみましょう。とくに寝る前は冷えやすくなっています。
大きめのたらいか、バケツにお湯に入れて、両足をつけます。44度のお湯が、一番効果があります。ふだんのお風呂より、熱めのお湯です。両足をくるぶしより上、ふくらはぎくらいまでをお湯につけ、4分間そのままにして、両足を上げます。足の赤さを比べてみて、赤くないほうをもう一度、こんどは46度にしたお湯の中に入れます。これは、両足の左右差を均等にする方法です。終わったら、素早くふいて、靴下をはきましょう。

妊娠後期にこの方法で毎日足湯をやると、全身の血行がよくなって、お産が楽になります。赤くないほうの足を、温度を上げたお湯で追加してあたためることによって、開きが悪いほうの鼠頚部の通りがよくなっていきます。骨盤の左右のバランスが整ってくると、脚が赤くなる度合いも少なくなってくるかもしれません。

足湯をするとき、アロマのエッセンシャルオイルを1〜2滴入れると、気分がゆったりしますが、妊婦に安心して使えるアロマオイルは限られています。オイルを選ぶときは、妊娠中、使うことのできる種類の中から自分の好きな香りのものを選ぶようにします。 からだを芯からあたためるオイルとして、ジンジャーが知られていますが、これはキッチンにあるしょうがをすりおろしても、同じ効果があります。絞りかすは肌に刺激があるので、汁だけを絞って入れるようにします。

手湯で、手首から先を同じようにあたためても、手先からあたたかみが全身に広がっていきます。朝起きたときや、外から戻ったときなど、洗面器にお湯をはって、その中に手を入れてあたためます。



お風呂で、腰までつかる腰湯(半身浴)も、全身をあたためるのに効果的。 おなかが大きくなる妊娠後期には、全身お風呂につかると苦しくなってしまう人もいます。そういうときには、腰湯でしっかりあたためましょう。
腰湯は、気持ちよくゆったりとつかっていられるくらいの、いつもより少しぬるめの温度で。おへそのあたりまでお湯につかり、全身が汗ばむくらいゆったりと入ります。腰湯は便秘にも効果があります。

ただ、冬場の腰湯は、背中が冷えてしまうことがあります。お風呂場の中をあらかじめあたためておいたり、上半身にバスタオルを巻くなどの工夫を。寒冷地の場合には、お風呂場の中がどうしても冷えていますから、その場合は、きっちり首まではいって全身あたためます。夜、寝る前にからだをあたためておくと、布団の中でからだがゆるんで、ぐっすり眠れるはず。



からだをあたためるのは、外からだけではなく、同時にからだの中からのアプローチも必要です。
大根、ごぼう、にんじんなどの根菜類は、からだをあたためてくれます。反対に、生野菜、くだものはからだを冷やす作用があるので、妊娠中は要注意。砂糖類も、からだを冷やす元。できるだけ避けたい食品です。
食事は、ご飯、味噌汁、根菜の煮物など、ベーシックな和食中心に考えたいもの。

からだをあたためてくれるしょうがは、飲んだり、料理に入れたり工夫してみましょう。薄くスライスしたしょうがを、紅茶のポットに入れれば「ジンジャーティ」になります。番茶に、梅干しと醤油、しょうがを入れると「梅しょう番茶」。これは薬効があります。ただし、醤油や梅干しは、自然食品店で売っているような、添加物などが入っていないものを使ってください。




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監修/医学博士・産婦人科医師(故)進 純郎先生(監修当時)葛飾赤十字産院院長


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