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白井清太 昭和37年6月15日生まれ 東京都中野区在住 鹿児島大学農学部農学科卒 現在、国産生薬株式会社に勤務。主に生薬の流通と無農薬農作物の普及および流通を手掛ける。 1996年9月3日に男の子の父親になる。 乳・幼児期-身体がつくられる時期だからこそ、「食べ物」について考えてみよう。 赤ちゃんを通して自分たちの食生活もこの時期に見直してみたいものです。 私はこう考えます。 便利さの代償として、日々の生命活性を減衰することを余儀なくされた現代生活において、手段の拡張とともに、細大さまざまの生命活性への負荷頻度は急激に増えています。そして、その傾向は未来にむけますます大きくなっていくと思われます。 現在、測定、知見可能な負荷に対しては、人間が本来もつ自前の生体維持機能により担保することが、“漠然と期待”されています。昨今の機能性食品の“ブーム”(なんと漠然としていることか!)の底流もこの“期待”と同じではないでしょうか。 自前の生体維持機能は、人間の生命本態の一断面であり、それは太古より継代してきた生活要因に適合していると考えられます。いいかえれば、人間はきわめて長い間、現代ほどに環境をかえることなく生活手段を得、それになじみながら生活をしてきたのです。 前記のとおり現代生活の負荷増加にあって、結局、自前の生体維持機能にそれを収れん、克服あるいは順応させてゆくことが期待されているものの、この期待の実現には相当の時間が必要と考えられ、その間、逆に自前の生体維持機能をつかさどる人体構成上の撹乱要因と危惧される(生活)手段が増加してゆくと考えられます。 撹乱要因を効率的に評価選択あるいはしゃ断し、納得できる範囲での合理的な生活を追求してゆくにはいかにすべきか。また、機能の偏った強調によりバランスを崩すことのない、性体内で綜合的に機能賦活をなす、いにしえよりの素材で納得のゆくものを捜し、よりどころとともに提案することはできないものであろうか。 まして、体の形成の急激におこなわれる妊娠・出産期、(いわゆる成長期とくに)乳・幼児期の環境および食生活については素材の品質に格別の注意がはらわれてもよいのではないでしょうか。 遺伝情報を最も活用し、体を立ち上げている彼らこそ、永年に亘って継代、形成された慣行の生活手法で、繊細に引き受けられるべきではなかろうかと思うのです。
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